新庄は現役当時から「見るのがコーチ。イジったらアカン」と言っていた

吉田浩（元阪神）#3

野村阪神時代、新庄は強肩を生かして投手に挑戦したことも（Ｃ）共同通信社

　剛志にはプロ野球でのコーチ経験はありませんが、教えるのはすごくうまかった。でもそれは「指導」じゃない。頭の先からつま先まで全部教えて、自分色に染めてマニュアル化させるコーチがいるでしょう。アイツはそれが大嫌い。当時から「見るのがコーチ。イジったらアカン」とよく言っていました。

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　剛志が教えるのは「コツ」だった。強いボールを投げるコツ、うまくベースを回るコツ。ひとつひとつのプレーをワンポイントで言うのがうまかった。そしてその引き出しがめちゃくちゃ多いんです。

　剛志と話していると会話の中には「コツ」と「なぜ」が常にある。とにかく質問攻め。（阪神元打撃コーチの柏原）純一さんにもバンバン質問しまくって、自分が納得できる結論が出るまで続ける。それが新庄剛志の強さだと思います。