山田隆道
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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

大谷、村上、朗希と20代花盛りの一方で…巨人・坂本勇人も“古い存在”になってしまった

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■1988年世代の寂寞

 その一方で、少し寂しくなってきたのが、かつては松坂世代の後を継いで球界最大勢力を誇っていた、田中将大を中心とする1988年度生まれの世代である。

 世代のアイドル的存在だった「ハンカチ王子」こと斎藤佑樹が昨年引退し、世代トップを走ってきた田中もプロ16年目、34歳となる今年は日本での自己ワーストとなる2桁敗戦に達した。それでも9勝を挙げ、防御率も3点台前半なのだから「さすが」ではあるのだが、あの神の子・マーくんも全盛期を過ぎてしまったと言って差し支えないだろう。

 この田中世代、他に目を向けても今年は苦境に立たされている選手が多い。MLBではツインズの前田健太がトミー・ジョン手術後のリハビリ中であり、レッドソックス傘下3Aの澤村拓一も40人枠から外れたのち自由契約となった。

 極めつきは、田中の幼馴染みとしても知られる巨人坂本勇人だ。近年は故障離脱が多くなったことに加え、例の女性スキャンダルである。その後のマスコミ対応も含めて古くさい球界のカルチャーの中に生きていることが露呈され、先述した「新時代」とは程遠い。

 坂本も古い存在になった。新時代の佐々木や村上はプロ入り後すぐにコロナ禍に見舞われ、自粛だらけの新しい生活様式の中で野球に打ち込んできた世代だ。野球選手のプライベートもきっと変わっていくのだろう。

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