全日本大学野球選手権で注目 ドラフト上位候補4人の「武器と泣きどころ」

公開日: 更新日:

常広羽也斗(青学大/投手・右投げ右打ち)

 神宮球場などで行われている全日本大学野球選手権は10日に準決勝、11日に決勝が行われる。毎年、この大会で活躍してプロの評価を上げる選手がいるが、今大会はどうか。ドラフト上位候補4人の武器と泣きどころは──。

 ◇  ◇  ◇

 大分舞鶴高では県4強が最高。実績がないため、スポーツ推薦で進める大学はなく、指定校推薦で入学した。青学大は少数精鋭で、本来はスポーツ推薦でなければ硬式野球部に入部できないが、たまたま大分舞鶴の先輩が在籍していたことで、特別に入部を許可された。

 身長180センチ、体重73キロと細身の体格ながら、最速153キロをマークする。某球団のスカウトは「直球の伸びとフォークの落差が武器。バランスが良くて、しなやかな投球フォーム。ドラフト候補全体でもトップクラスの評価」と絶賛する。

 アマ球界に詳しい「流しのブルペン捕手」ことスポーツライターの安倍昌彦氏がこう言う。

「私のイメージは楽天岸孝之です。力感のないフォームから常時140キロ台後半の球がくるから、打者は差し込まれます。右打者のアウトローへ150キロ近い球を続けて投げられる制球力もある。ストレートに角度があってスピンが利いている。ホームベース上で回転がほどけない伸びる球。捕手のミットに突き刺さる球質ですね。変化球もスライダー、カットボールがあってフォークという決め球も持っている。大分舞鶴時代はそこまで投げ込んでいないため“肩が若い”のもいい。まだ細身なので、課題を挙げるとすれば、スタミナでしょうか」

 8日の中部学院大との準々決勝に先発し、6回3安打無失点。三回には自己最速タイとなる153キロをマークし、「途中からは力感なく投げられた」と冷静に振り返った。前出の安倍氏は「この春は熱を出して登板を回避したこともあるが、体調が万全なら、今秋のドラフトでは1位で複数球団が競合する投手」と太鼓判を押す。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「悠仁さまに一人暮らしはさせられない」京大進学が消滅しかけた裏に皇宮警察のスキャンダル

    「悠仁さまに一人暮らしはさせられない」京大進学が消滅しかけた裏に皇宮警察のスキャンダル

  2. 2
    香川照之「團子が後継者」を阻む猿之助“復帰計画” 主導権争いに故・藤間紫さん長男が登場のワケ

    香川照之「團子が後継者」を阻む猿之助“復帰計画” 主導権争いに故・藤間紫さん長男が登場のワケ

  3. 3
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 4
    巨人・菅野智之の忸怩たる思いは晴れぬまま…復活した先にある「2年後の野望」 

    巨人・菅野智之の忸怩たる思いは晴れぬまま…復活した先にある「2年後の野望」 

  5. 5
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  1. 6
    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

    鹿児島・山形屋は経営破綻、宮崎・シーガイアが転売…南九州を襲った2つの衝撃

  2. 7
    「つばさの党」ガサ入れでフル装備出動も…弱々しく見えた機動隊員の実情

    「つばさの党」ガサ入れでフル装備出動も…弱々しく見えた機動隊員の実情

  3. 8
    女優・吉沢京子「初体験は中村勘三郎さん」…週刊現代で告白

    女優・吉沢京子「初体験は中村勘三郎さん」…週刊現代で告白

  4. 9
    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

    ビール業界の有名社長が実践 自宅で缶ビールをおいしく飲む“目から鱗”なルール

  5. 10
    悠仁さまが10年以上かけた秀作「トンボの論文」で東大入試に挑むのがナゼ不公平と言われるのか?

    悠仁さまが10年以上かけた秀作「トンボの論文」で東大入試に挑むのがナゼ不公平と言われるのか?