「ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記」興収10億円超 難病もの作品は新たなフェーズに
ステージ4の大腸がんに侵されながら、抗がん剤治療をやめてまで、愛する夫との間に子どもを残そうと懸命に24年間の生涯を生きた女性の手記を、川口春奈主演で映画化した「ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記」(現在公開中)。興行収入は10億円を超え、大ヒット作になっている。もうすぐママになる川口春奈が、自分の命を削って子どもに会おうとするママを演じたことが、ヒットの要因のひとつだろう。
日本の観客は愛が絡んだ難病ものの映画に、これまでも心を揺さぶられてきた。人生最期の生き方を描き、世界が感動した黒澤明監督の「生きる」(1952年)。末期の胃がんだと知った市役所の職員が無気力に過ごした人生を悔いて、子どもたちのために公園を作って残そうと奔走する。完成した公園で、主演の志村喬が歌う「ゴンドラの唄」と共に、映画史に残る名作だ。
吉永小百合が軟骨肉腫に侵され、21歳で亡くなった実在の女性を演じた「愛と死をみつめて」(64年)。ヒロインと浜田光夫演じる大学生の恋人との文通をメインにした本作はこの年「東京オリンピック」(64年)に続く、第2位の興行収入を上げた。


















