「1980年代」を描いた邦画ブーム到来 この時代は自分の生き方を貫くキャラクターの宝庫
このところ、1980年代を題材にした映画が目につく。日本初のハラスメント裁判を前田哲監督が描いた、綾瀬はるか主演の「ファーストボイス」が公開中。パワハラやセクハラで有能なのに職場にいられなくなった女性たちが会社と上司を提訴した、実話をもとにしたリーガルエンターテインメント。綾瀬は100%負けるといわれた裁判を女性の未来のために引き受ける正義感と底抜けにお人よしな弁護士を演じている。舞台はバブル景気に沸いていた89年。色鮮やかなボディコンスーツに身を固めて裁判に挑む。綾瀬をはじめ、ハラスメントの被害者役ファーストサマーウイカの“ボディコン”スーツがここでは理不尽な男たちと戦う戦闘服に見えてくる、痛快な娯楽作だ。
こちらも公開中の「愛し合ってるかい? 忌野清志郎が教えてくれた」は、2009年に58歳の若さで亡くなった、忌野清志郎のデビュー55周年を記念したドキュメンタリー。68年にRCサクセションを結成し、愛と反骨を胸に歌で熱いメッセージを人々に届けた忌野清志郎。その軌跡が、彼と都立日野高校で同級生だった俳優・三浦友和をはじめ、泉谷しげる、竹中直人、梅津和時、三宅伸治、清志郎の大ファンだという作家・角田光代らの証言と共につづられる。圧巻なのは、膨大なアーカイブから厳選されたライブ映像で、清志郎の歌は時を超えて見る者の胸に迫ってくる。活動期間は約40年に及ぶが80年の名曲「トランジスタ・ラジオ」「雨あがりの夜空に」のライブパフォーマンスは必見だ。


















