著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<36>早貴被告の両親への挨拶もなし…電光石火の入籍に上機嫌だった

公開日: 更新日:

「そうですか。グフグフ」

 社長は上機嫌だった。

 ドン・ファンは産経新聞の朝刊と地元の夕刊紙・紀伊民報を購読していた。紀伊民報は新聞協会に加盟している由緒正しい新聞であり、田辺では相当数が購買している。それは冠婚葬祭の広告をチェックするためでもあった。

「誰々が亡くなったという広告は市民なら皆チェックしているんじゃないですか? 義理を欠くことは田舎ではご法度ですからね」

 知り合いの飲食店経営の男性が言ったのが印象的だった。

 残念ながら日刊ゲンダイは田辺市内のコンビニには置いてなく、私はたびたび車を飛ばして駅のキヨスクまで買いに行っていた。

 産経新聞を取っている理由は分からない。強いて挙げるのなら、ドン・ファンは北朝鮮のことが大嫌いだったので、拉致問題を追及している記事がお気に入りだったのだろう。

「あのね。北朝鮮にドカンとミサイルを撃ち込めばいいんですよ。日本人を拉致しながら居直っている国なんて潰せばいいんです」

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