著者のコラム一覧

保阪正康作家

１９３９年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。２００４年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史　縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く歴史が暗転するとき』（講談社）として好評発売中。

保阪正康日本史縦横無尽

アメリカ軍はマイクを仕掛けて日本兵に爆弾を落とした

公開日：2020/04/30 17:00　更新日：2020/04/30 17:00

ガダルカナル島で米軍の捕虜となった日本軍兵士。疲れ果て、飢えている（1943年2月）／（Ｃ）共同通信社

　参謀総長の杉山元は、ガダルカナル島上陸のアメリカ軍を全く相手にしない口調でラバウルの第１７軍司令部に命令書を送っている。ガ島上陸の「敵を攻略」して飛行場を奪回せよ、それには一木支隊で十分という内容だった。

　この命令は第１７軍司令部から一木支隊に伝えられた。この部隊のおよ…

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