著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

武者小路実篤が感じとった「大正」テロリストに漂う不気味さ

公開日: 更新日:
一連のロシア革命でデモ行進する女性たち(1917年3月、サンクト・ペテルブルグ) (C)World Histry Archive/ニューズコム/共同通信イメージズ

 武者小路実篤は、この奇妙な短編小説で何を訴えようとしたのだろうか。白樺派の名門家庭の作家、言ってみればブルジョア階層に属する、半面理想的な共同体を目指しつつ「新しき村」建設にいそしむ作家の目に、この時代がどう映っていたのだろうか、を考えてみたい。

 当然のことだが、人道主… 

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