もっと知ろうよ船橋ケイバ「マリーンカップ」
新年度初ッパナの船橋開催は、5日(月)~9日(金)の5日間。水曜には交流重賞のマリーンC、木曜には京成盃グランドマイラーズ(SⅡ)が組まれている。
さて、メインであるマリーンCはそんなに古い歴史を持つレースではない。
1996年までは準重賞として施行され、重賞に格上げされたのは97年のこと。昨年まで24回行われている(11年は東日本大震災の影響により中止となった)。
そのうち、05年と09年は6月に開催。それ以外の22回は4月に組まれている。
地方競馬は会計年度が4月を基点とし、3月までが1年。つまり、マリーンCは令和3年度における最初の地方交流重賞ということになる。
それだけではない。
JRAと地方競馬の交流が始まった、いわゆる「開放元年」は1995年。それを機に全国各地で交流競走が増加し、ダート競走の位置付けを明確にするため、格付けの必要性が出てきた。
そこで96年11月にJRA、NAR(地方競馬全国協会)、全国公営競馬主催者協議会によって、「ダート競走格付け委員会」が発足。97年4月以降の競走から、ダートグレードが用いられることになったのだ。
マリーンCの記念すべき「第1回」は97年。初のダートグレード競走が、このレースの歴史の始まりでもある。
その第1回はJRA馬5頭、地方馬6頭による11頭立て。すでに前年、ホクトベガが川崎記念、ダイオライト記念、群馬記念、帝王賞、エンプレス杯、南部杯、浦和記念と地方で負けなしの快進撃を繰り広げ、“JRA勢強し”を思わせたが、1番人気は地元・船橋のマキバサイレント。この年は川崎記念、ダイオライト記念でともに⑤着と、牡馬の強豪相手に健闘していた。
2番人気はJRAのアイオーユー。前年の帝王賞②着があるが、以降は4戦してすべて1秒以上も負けている7歳牝馬。
3番人気はソロシンガー。前2走はともに③着と好調だが、初ダート。4番人気ファッションショーは芝の長距離路線からの転戦で、こちらも初ダート。ともにJRAの栗東・山内厩舎の管理馬だった。
今思えばJRA勢はやや手薄な印象だが、勝ったのはファッションショーで、当時の鞍上はテン乗りとなる船橋所属の佐藤隆。
その佐藤が交流重賞で最も大きなタイトルを手にしたのが03年の帝王賞で、騎乗したのはネームヴァリュー。JRAから移籍し、船橋・川島正行厩舎の管理馬だが、JRA時は山内厩舎だった。これも何かの偶然だろうか。
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