溝口敦の「斬り込み時評」
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弘道会のやりたい放題を許している警察・検察は変わっていくのか
今回の山口組分裂抗争に対する捜査の特徴といえば、ほとんど実行犯のみの逮捕・起訴に終わり、上部の指揮命令権者が野放しになった点だろう。 攻撃側がもっぱら六代目山口組の、中でも弘道会系だったから…
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六代目山口組の“引きはがし作戦”に他の組は冷ややかな目のワケ
六代目山口組はこのほど神戸山口組、絆会、岡山池田組の分裂3団体から組員を引きはがすよう、傘下の団体に指令を出した。森尾本部長の口を通してである。 銃撃された安倍元首相の事件を受けて、多少とも…
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殺された方も殺した方も偶像化、神話化される危険
政府は銃弾によって死亡した安倍元首相の葬儀を国葬で執り行うことを決めたが、安倍氏に国葬に値する政治業績があったのか、多くの人が疑問に思っているところだろう。 最初は事件の衝撃が支配し、世間が…
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ガサ入れを食らった六代目山口組・高山若頭のらしからぬ言動
分裂抗争で指揮を執る六代目山口組・高山清司若頭に逆風が吹き始めている。 6月28日、兵庫県警は50人態勢で名古屋市の司忍組長の自宅と高山若頭の自宅を家宅捜索した。ふつう家宅捜索ぐらいだと事前…
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軽乗用車で門扉にコツン、しかできない六代目山口組の凋落
6月6日の夜、神戸山口組から分かれた絆会・織田絆誠代表の自宅兼事務所(神戸市長田区)に軽自動車がバックで突っ込み、3重の門扉のうち1番道路側のフェンスが少しだけ壊された。その後、六代目山口組系の組員…
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同盟話でにわかに注目され出した神戸山口組・井上組長の進退
六代目山口組の攻勢にさらされ、敗色の濃い神戸山口組(井上邦雄組長)だが、六代目山口組に対し打つ手がまるでないわけではないようだ。 かつて神戸山口組に所属し、後に脱退した池田組(岡山、池田孝志…
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絆会(旧任侠山口組)の直参組長が白昼、銃撃された背景
5月10日の昼、三重県伊賀市の森川病院駐車場で、5年前神戸山口組と袂を分かった絆会(旧、任侠山口組、織田絆誠会長)の直参、由仁総業(三重県名張市、組員13人)の谷奥由浩組長(54)は妊娠7カ月の夫人…
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暴力団は構造不況なのに…甘やかされ、今も甘えている幹部たち
警察庁の発表によれば、全国の暴力団勢力は2万4100人、前年から1800人の減で、17年連続の減少という。しかもこれは準構成員を含めた総数で、組に所属する構成員(組員)だけでは1万2300人にすぎな…
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「人の道」を外れた山健組は地元住民どころか身内からも総スカン
5代目山健組・中田浩司組長(殺人未遂などの罪で起訴され勾留中)が、このほど神戸市中央区花隈町の山健組関連施設や神戸市北区の神戸山口組・井上邦雄組長の自宅、兵庫県加古郡稲美町の別宅の所有権移転登記を求…
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大麻リキッドHHCが危険ドラッグに認定も…終わらない厚労省と半グレの“いたちごっこ”
先月17日から電子たばこなどに装着して吸引する大麻リキッドHHC(ヘキサヒドロカンナビノール)が厚労省により禁止された。危険ドラッグの一つと見なされたからだ。 危険ドラッグは、約8年前、池袋…
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マンションで大麻栽培、覚醒剤密造とはヤクザも落ちたもの
このほど、六代目山口組弘道会傘下の組幹部が大麻を栽培したとして逮捕された。この男は名古屋市緑区のマンションで大麻草293株を販売目的で栽培していたという。 一時期、室内での大麻栽培キットがネ…
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コロナもウクライナも…詐欺のためのストーリーは日進月歩している
先日、六本木のバー飲食店オーナーA氏から「なるほど」と思う話を聞いた。 A氏は店の新規客から相談というか頼み事を持ち掛けられた。 「お宅の数多いお客さんの中には、自分か身内にがんの人が…
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衰えた警察の捜査力 組織を変えても暴力団と半グレには対応できない
1月17日に水戸で起きた六代目山口組傘下一心会系三瓶組の神部達也若頭射殺事件は、①現場に使用拳銃が残されていた②神部若頭の車が埼玉までの逃走に使われた──など、数々の物証が残されたにもかかわらず、今…
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一心会系三瓶組・神部達也若頭射殺事件でささやかれていること
1月17日の昼すぎ、六代目山口組直参の能塚恵会長率いる一心会系三瓶組(水戸市)の神部達也若頭が何者かに三瓶組本部で頭などを撃たれ、射殺された。 実行犯が1人だったのか複数だったのか、何組の誰…
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山口組の分裂抗争が、年が替わってもなかなか決着しない複雑な事情
山口組の分裂抗争は年が替わっても結末を見そうにない。神戸山口組の井上邦雄組長は、敵にどのように追い詰められても「ごめんなさい」と頭を下げるタイプではないという。 この点では岡山池田組・池田孝…
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六代目山口組系竹中組“ヒットマン”の養子縁組で見えてきた射殺事件の真相
2年前、兵庫県尼崎市で神戸山口組幹部の古川恵一古川組総裁に対し、至近距離から自動小銃を連射、冷酷、残忍に射殺した六代目山口組系竹中組(安東美樹組長)の元組員、朝比奈久徳被告の姓がいつの間にか「安東」…
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半グレたちが注目 ビットコイン暴騰の残り香に群がる連中には先がない
今、1ビットコインが550万円ぐらいする。3年前には36万円ぐらいのものだったから、山あり谷ありとはいっても相当な暴騰である。 半グレたちは早い者で2014年ごろから暗号通貨に注目し、シノギ…
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山口組は業界の盟主の座から転落するのかも…全国の暴力団は平和共存路線に
六代目山口組による神戸山口組攻撃は最近、鳴りをひそめている感じだが、高山清司若頭による神戸山口組潰しの決意はいささかも揺らいでいない。 高山若頭の第1目標は依然として①神戸・井上邦雄組長の死…
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工藤会トップへの死刑判決について思うこと 犯罪の直接的な証拠はなかった
ちょっと古い話になるが、今年8月24日、北九州市の暴力団、工藤会のトップ野村悟被告に死刑判決が言い渡された。 この判決理由には、野村被告が犯罪を指示・命令したという目撃証言や受命証言、犯罪に…
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分裂した山口組の調停を巡る奇っ怪な話「調停できる傑物がいる」
山口組から分派して抗争した一和会の会長・山本広は1989年3月に一和会を解散し、自らもヤクザ世界から引退した。 山口組と一和会の間に入って調停したのは稲川会と会津小鉄会だった。当時、国会で暴…