「孤独の教え」ヘンリー・D・ソロー著 坂東智子訳

公開日: 更新日:

 ソローは一人でいるのが好きだ。誰かと一緒にいるとすぐ疲れて時間を浪費してしまう。人が考えごとをしたり、何かの作業をしているときは決まって一人だが、そういうときより孤独を感じるのは、人びとに囲まれているときだ。

 その人が「孤独」かどうかは、その人と周囲の人との物理的な距離では判断できない。

 ソローの住まいは人がめったに訪れない、数平方キロの森に囲まれている。プライバシーを守るためだが、隣の家とは1.6キロ離れていて、遠くのほうに湖に沿った鉄道や森の中の車道のフェンスが見える。

 大草原に住んでいるのと変わらない人里離れた地で、自分だけの太陽や月、星、自分だけの小さな世界を持っているようなものだ。

「ウォールデン 森の生活」で大きな影響を与えたソローの「孤独」というものの捉え方を紹介する一冊。

(興陽館 1430円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    打線強化急務の巨人が今オフ、トレード獲得に舌なめずりする日本ハム2選手の名前

  2. 2

    日本ハム助っ人レイエスに「70万ドル請求訴訟」 タティスJr.も敗れた“収入10%契約”の落とし穴

  3. 3

    日テレが“打倒 VIVANT”へ総力をかけて挑むドラマ「俺たちの箱根駅伝」の勝算

  4. 4

    経済閣僚から相次ぐ「高市総理はリフレじゃない!」の無責任…にじむのは露骨な米国への配慮

  5. 5

    何ら新味なかった高市改造人事で期待できるとすれば、勢いづいた藤田維新の“大暴れ”くらいか?

  1. 6

    歌番組を見ながら紅白を考えた…来春メンバーが2人になる純烈が気になる

  2. 7

    維新から入閣の中司宏新大臣に案の定「裏金疑惑」…高市内閣は支持率20ポイント暴落もある

  3. 8

    川島道行さんは闘病19年 脳腫瘍グレード2で5年生存率は7割

  4. 9

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  5. 10

    WEST.“史上最悪の空中分解”で前途暗雲…10年前のSMAP解散時を超える衝撃