週間読書日記
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佐川光晴(小説家)訳文も素晴らしい「もう一つの『風と共に去りぬ』」
8月×日 フォークナー著「征服されざる者たち」(河出書房新社 3960円)を読む。5月23、24日、日本文藝家協会創立100周年記念文士劇『風と共に去りぬ』が新宿・紀伊國屋ホールで上演された。私に配役…
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丸山正樹(小説家)愚直なだけが取り柄の男にまさか泣かされるとは
7月×日 本格的な夏の到来とともに1年以上取り組んでいた書下ろし長編をついに脱稿する。編集者からの意見が戻ってくるまでしばしの休息。読書&映画三昧の日々を送ると決める。 積読本の中からまず手に…
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いしいしんじ(作家)建材がちょうどよく組み合っていくような文章
7月×日 京都のまちなかから、洛北へ引っ越すにあたり、家の荷物を少しでも減らすことにした。本の柱がつぎつぎと段ボール箱におさめられ、古書店「100000tアローントコ」の加地くんの手で運ばれていく。も…
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北村匡平(東京科学大学教授・映画研究者)試行錯誤にこそ、書く歓びがある
7月×日 最近、エッセーをよく読む。AIが書いたような、綺麗だが誰のものでもない文章が溢れるいま、著者にしか語れない経験や、その人だけの世界の見え方に触れると、なんだかホッとする。人間の体温を感じたく…
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金井真紀(文筆家・イラストレーター)最強のお供本でお出かけも安心
6月×日 実行委員として関わっている「難民・移民フェス」が終わった。フェスの準備をしているあいだじゅう、よーし、無事に終わったらあの長編小説を読もう、と楽しみにしていたのがトニ・モリスン著「ビラヴド」…
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荒川洋治(現代詩作家)「七階」「水滴」など著書の名品と並ぶ秀作
6月×日 イタリアの作家ブッツァーティの未邦訳の新刊「アズィズ・マイオ事件」(東宣出版 2420円)を読む。長野徹訳。表題作は、臣下が理由不明のまま、消えていくことへの恐怖を段階的に描くもので「七階」…
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古内一絵(作家) 酢酸に少し化学式を足すと甘い毒になる
6月×日 昨年復刊した有吉佐和子著「げいしゃわるつ・いたりあの」(中央公論新社 1100円)があまりに面白かったので、今回も復刊長編「海暗」(河出書房新社 1210円)をチョイスしたところ、これがまた…
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加門七海(作家)文化は歴史を担う背骨となる
6月×日 小松和彦著「いざなぎ流の研究 祭儀編」(KADOKAWA 7480円)を読み始める。最近の物価高は相当辛いが、紙やインク、製本技術、すべてが貧弱になっていくのを目にすると、今こそ紙の本を買わ…
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鈴木涼美(作家)ダイエットのお供として読み始めパンを注文
6月×日 昼食の約束があり、明治公園内のレストランで高橋源一郎著「食べる本」(河出書房新社 1650円)を読んで待っていると、4カ月ぶりに会う女友達が2人同時に現れた。2人とも、地元の子育て広場で知り…
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澤田瞳子(作家)故郷も家族も奪われた13世紀バルトの少年の旅
5月×日 恐ろしいことに、すでに暑い。私の暮らす京都は元々暑さ厳しき街で、去年の猛暑日日数は61日。さて、今年はどうなるだろう。 そんな最中、皆川博子さんよりご新著「ジンタルス RED AMB…
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花房観音(作家)悲しき怨念の齎す怪異
5月×日 世の中は怪談ブームらしい。確かに怪談イベントの盛況さや実話怪談本が売れているという話はよく耳にする。私も怪談は好きだが「ブーム」と言われるようになってから違和感を覚えることが増えた。怪談は「…
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竹内薫(サイエンス作家)鈴木光司さん、またいつか宇宙と時空の神秘を語り合おう
5月×日 友人の鈴木光司さんが亡くなった。夜遅く、娘さんからメッセージが入ったが、突然のことで信じられない。 5月×日 カトリック教会で行われたミサと告別式に出席。帰りの電車で、この前、一緒に食…
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石川智健(作家)改めて感じる書店員の仕事の大変さ
5月×日 仕事帰りに書店へ。新刊の文芸書をチェック。世の中のあらゆるものの価格が高騰している中、書籍も例外ではない。小説家を生業にしていて、読むことは半ば仕事ではあるが、書籍の値段が高くなったなと切実…
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小野寺史宜(作家)僕のような人が一定数いるにちがいない
4月×日 今日も歩く。僕はいつもそうなのだ。徒歩20分のスーパーに買物に行く際も、大まわりをして40分をかける。健康のためでもあるが、書くためでもある。1時間も歩けば、何かしらアイデアは出る。登場人物…
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伏尾美紀(作家)清張にとっても自身と父との物語であった「砂の器」
1月×日 雪がまた、窓ガラスを叩き始めた。雪かきでくたくたになった体を休めながら、松本清張著「清張が聞く! 一九六八年の松本清張対談」(文藝春秋 1980円)を読む。東久邇稔彦、池田大作、松下幸之助ら…
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丸山ゴンザレス(ジャーナリスト)
4月×日 趣味としての読書、というものをしばらくやっていない気がする。海外取材に執筆、さらにYouTubeでの発信が主な仕事になってから、本は完全に「資料」という位置づけになった。特にインタビューでは…
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嶺里俊介(作家)
3月×日 「これ可能なの?」犯人が仕掛けたトリックについて、とある席で同業者から質問された。通信業界に身を置いていたので、多少は見識がある。呉勝浩著「爆弾」(講談社 1980円)。大都市東京を舞台にし…
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黒木亮(作家)
3月×日 取材でやって来たエストニアの首都タリンで、ペリメニ(餃子)の夕食。東は日本から西はポーランドに至るまで幅広く愛されるユーラシアの代表食。当地では厚めの皮であんを包み、一口サイズに丸め、蒸して…
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真梨幸子(作家)
3月×日 去年の11月から続けている歯医者通い。歯だけには自信があったのに、還暦をすぎるとやはりガタがくる。人生初の根管治療。治療が終わるまではその歯で噛めないのでストレスが半端ない。待合室はさらにス…
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荻堂顕(作家)
2月×日 先週床に物を落とし、かなり大きな穴を開けてしまった。慌ててホームセンターで補修キットを買い、自分なりに埋めてはみたものの、むしろ見栄えは悪くなる一方である。そこで、思い切ってプロを呼んだ。5…
