週末オススメ本ミシュラン
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「世界認識の再構築」寺島実郎著/岩波書店(選者:佐高信)
「世界認識の再構築」寺島実郎著 表題の本ではないが、寺島の「21世紀未来圏 日本再生の構想」(岩波書店)に「一九八七年には東芝機械事件が起こった。文鮮明が創刊(一九八二年)したワシントン・タイ…
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「イン・ザ・メガチャーチ」朝井リョウ著/日本経済新聞社(選者:稲垣えみ子)
「イン・ザ・メガチャーチ」朝井リョウ著 当コーナーでは小説が登場することはあまりないということにだんだん気がついてきた(←遅い)。ビジネスマンは小説を好まないのか? ビジネスに役立たないから?…
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「HACK」橘玲著/幻冬舎(選者:佐藤優)
「HACK」橘玲著/幻冬舎 抜群に面白いインテリジェンス小説だ。橘玲氏は丹念な取材をもとに大胆な構想力によってこの作品を書いた。 タイの首都バンコクで、暗号資産に対する日本の税務当局に…
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「アンソロジー 豊臣合戦」歴史街道編集部編/PHP文芸文庫(選者:中川淳一郎)
「アンソロジー 豊臣合戦」歴史街道編集部編/PHP文芸文庫 来年のNHK大河ドラマが「豊臣兄弟!」となり、秀吉の弟・秀長への注目が集まり関連書が多数出ている。そんなわけで、秀吉がなぜ天下人にな…
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「最後の異端者 評伝美輪明宏」平坂純一著/扶桑社(選者:佐高信)
「最後の異端者 評伝美輪明宏」平坂純一著/扶桑社 今年は三島由紀夫生誕100年だが、著者は美輪明宏を「三島由紀夫という大作家と、背中合わせで生きた人」と規定する。カッコよく生きることをめざした…
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「『低度』外国人材 移民焼き畑国家、日本」安田峰俊著/KADOKAWA(選者:中川淳一郎)
「『低度』外国人材 移民焼き畑国家、日本」安田峰俊著/KADOKAWA 国際協力機構(JICA)が発表したアフリカ4カ国の「ホームタウン」事業が撤回された。移民受け入れ拡大事業だと捉えられ、不…
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「哲学史入門Ⅳ 正義論、功利主義からケアの倫理まで」斎藤哲也編/NHK出版新書(選者:佐藤優)
「哲学史入門Ⅳ 正義論、功利主義からケアの倫理まで」斎藤哲也編/NHK出版新書 優れた哲学者で編集者兼作家である斎藤哲也氏による哲学史入門の第4弾だ。 第1~3巻は古代から現代までの西…
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「生きがい 世界が驚く日本人の幸せの秘訣」茂木健一郎著/新潮文庫(選者:稲垣えみ子)
「生きがい 世界が驚く日本人の幸せの秘訣」茂木健一郎著 この本を知ったのも先日のインド旅行がきっかけである。連日通っていた路上チャイ屋で隣の青年と目が合い、日本から来たというと彼は目を輝かせ「…
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「昭和二年生まれの流儀」城山三郎、吉村昭 著/中央公論新社(選者:佐高信)
「昭和二年生まれの流儀」城山三郎、吉村 昭 著/中央公論新社 「古き良き東京なんてありませんよ」──。 ある雑誌で編集長に「古き良き東京についてお話しください」と頼まれた吉村昭は、即座に…
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「おいしいアンソロジー ビール 今日もゴクゴク、喉がなる」阿川佐和子他著/大和書房(選者:中川淳一郎)
「おいしいアンソロジー ビール 今日もゴクゴク、喉がなる」阿川佐和子他著 ビールについて44人の文化人が書いたエッセーをあちらこちらからもってきてエイヤッとまとめた一冊である。だから「伊藤晴雨…
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「勝ちにいく覚悟」泉房穂著/講談社+α新書(選者:佐藤優)
「勝ちにいく覚悟」泉房穂著/講談社+α新書 7月20日に投開票された参院選兵庫選挙区(改選3)に無所属で立候補し、トップ当選を果たした泉房穂氏(所属会派は立憲)の政治哲学がよくわかる。 …
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「ガンディーの真実 非暴力思想とは何か」間永次郎著/ちくま新書(選者:稲垣えみ子)
「ガンディーの真実 非暴力思想とは何か」間永次郎著/ちくま新書 なぜ急にガンディーかといえば、インド旅帰りだから。他のどこにも似ていないフシギ大国インドのことがもっと知りたくなった。むろん本1…
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「協同労働がつくる新しい社会」永戸祐三著/旬報社(選者:佐高信)
「協同労働がつくる新しい社会」永戸祐三著 もう一度会いたかった。6月13日に初めて著者と会ったその対話はユーチューブで流れる「佐高信の隠し味」で見られるが、2歳下の永戸は7月に急逝してしまった…
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「昭和20年生まれからキミたちへ」稲熊均、嶋田昭浩著/世界書院(選者:中川淳一郎)
「昭和20年生まれからキミたちへ」稲熊均、嶋田昭浩著/世界書院 今年は敗戦から80年。それを受けて80年前の昭和20年(1945年)生まれの論客10人に彼らの人生を振り返ってもらう回顧録かつ、…
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「帝国陸軍 デモクラシーとの相剋」高杉洋平著/中公新書(選者:佐藤優)
「帝国陸軍 デモクラシーとの相剋」高杉洋平著/中公新書 旧大日本帝国陸軍(以下、陸軍と記す)の組織文化の変容について分析した好著だ。 昭和改元(1926年)前後の陸軍は、将校が大学卒の…
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「未来をつくる言葉 わかりあえなさをつなぐために」ドミニク・チェン著/新潮社(選者:稲垣えみ子)
「未来をつくる言葉 わかりあえなさをつなぐために」ドミニク・チェン著 私はおそらく日本有数の「便利」を疑っている人間である。原発事故を機に家電品をあらかた手放すという暴挙に出たところ人生がウソ…
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「ブラック郵便局」宮崎拓朗著/新潮社(選者:佐高信)
「ブラック郵便局」宮崎拓朗著/新潮社 小泉純一郎と竹中平蔵が組んで進めた「郵政民営化」に私は反対した。それが「民営化」という名の「会社化」だったからである。パブリックサービスの郵便事業に新自由…
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「タコ・イカが見ている世界」吉田真明・滋野修一 著/創元社(選者:中川淳一郎)
「タコ・イカが見ている世界」吉田真明・滋野修一 著/創元社 この4年間、趣味はイカ釣りとタコ取りになった。毎度、「なんかこいつら頭いいんだよな」と思う。2010年、サッカーW杯南アフリカ大会で…
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「科学的思考入門」植原亮著/講談社現代新書(選者:佐藤優)
「科学的思考入門」植原亮著/講談社現代新書 植原亮氏は、自然科学、人文・社会科学の双方を学ぶ人にとって必要な知識についてわかりやすく解説している。 大学生はもとより、中学校、高校で生徒…
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「パンクする京都 オーバーツーリズムと戦う観光都市」中井治郎著/星海社新書(選者:稲垣えみ子)
「パンクする京都 オーバーツーリズムと戦う観光都市」中井治郎著/星海社新書 先日、行きたい演奏会があり久方ぶりに京都へ。で、会場近くの京都河原町駅を降りた瞬間心底驚愕。そこに、かつて会社員時代…
