著者のコラム一覧

保阪正康作家

１９３９年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。２００４年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史　縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く歴史が暗転するとき』（講談社）として好評発売中。

保阪正康日本史縦横無尽

「征韓論」西郷隆盛は自分が朝鮮で殺されてみせると主張

公開日：2019/11/13 17:00　更新日：2019/11/13 17:00

西郷隆盛（肖像画）は征韓論で敗れ、下野した（Ｃ）共同通信社

　留守政府と大久保利通、伊藤博文らの使節団の対立が、もっとも顕著に表れたのがいわゆる「征韓論」においてであった。征韓論には朝鮮に対して軍事的威圧を加えるという狙いがあった。当時の朝鮮は中国を宗主国として鎖国を敷き、排外的な空気が強かった。日本は幕末から国を開くべく圧力をかけていた…

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