感動的なしみ抜き技術! 新品の風合いが蘇る高級クリーニング「テラマエ」の秘密とは
春らしくなり、衣替えの時期が近づいてきた。冬物のスーツやコートをクリーニングに出すビジネスマンも多いだろうが、財布に優しいからと格安チェーンに出してみたところ、しみ抜きが不十分だったり変色していたり、かえって生地が傷んで戻ってきたという経験はないだろうか?
<スーツ上下で700円><ワイシャツ100円><正午お預かり、夕方5時お渡し>などの激安クイックサービスは、不特定多数の人の衣類を一挙に大量に洗い、1時間に何点仕上げられるかを追求している。つまり効率・納期を優先だから、当然、仕事はザツになる。ボタンや付属品の破損も、タンブラー乾燥機のドラム内部で激しくぶつかるために発生する。。高級クリーニングとの違いはこの部分にある。
実はこうしたクリーニングの価格競争や効率第一主義に背を向け、その顧客の洋服だけを匠の技で洗う<一客オーダーメイド洗い>という宅配最高級クリーニングが、多くの支持を集めている。「コンシェルジュ・テラマエ」だ。同サービスを運営する株式会社ジャパンは、日本で初めて“汗ぬきクリーニング”を研究・開発。現在もブルックス ブラザーズやダンヒル、ドーメルといった国内有名紳士服ブティックのメンテナンスサービスを引き受ける、服飾業界では知る人ぞ知る企業。代表取締役社長の寺前陽一郎氏は、クリーニング業界のクオリティー劣化を憂い、「大切な一着を安心して託すことの出来る、充実した設備と高い技術を持ったクリーニング屋に」と語る。
■熟練の職人が駆使する高級クリーニングの技術
●<一客洗い>なら“清潔”“安心”
コンシェルジュ・テラマエが最もこだわるのが<一客洗い>だ。洗いから仕上げまで顧客の好みや要望に沿って作業する。複数の顧客のアイテムと混在させないから清潔だ。加工剤もウールや綿、麻など素材に応じ、独自のものを使い分ける。こうすることで新品時の風合いが復元され、ウールはしなやかな手触り、綿や麻はハリのある感触がしっかり蘇る。
●<汗抜き処理>が標準
クリーニングに出したのに襟ぐりや脇、袖口が変色したというケースは、実は汗の残留が原因。通常のドライクリーニングでは、汗の汚れが70%も残るからだ。そこでコンシェルジュ・テラマエでは、全体に汗ばんだ衣類は、ドライクリーニングと<汗抜き水洗い>のダブルで汚れを落とし、部分的に汗が付着している衣類には、部分汗抜き処理を行っている。これにはオプション料金はかからない。しみ抜きも、最も高度とされる着物しみ抜きの補色・色掛け技術などで処理。特殊技術を学んだ専任の担当者が行う。
●タンブラー乾燥機は使わない
高級衣類の素材感を損なわないように、全品を静止乾燥させる(素材によっては自然乾燥も)。ニットは網棚の上で成形し、平面で乾燥するという徹底ぶりだ。生地の伸縮や風合い劣化、付属品の破損・欠落もない。
●専用プレス機で新品同様に
プレスには大手紳士服メーカー及びアパレル専門のプレス機開発メーカーと共同開発した<シルエット復元立体プレス機>を使う。美しいシルエットが復元され、快適な着心地が長持ちする。仕上げのアイロンは、成形技術を熟知し熟練の技を持つ選ばれた職人だけが、素材と繊維の状態を見極め、機械では実現できない細やかな手仕事で行う。
■型崩れしたスーツが蘇った!
実は筆者も今年2月、昨秋買ったばかりのスーツをいつものクリーニング店に出してみたところ、ラペルの折り返しが左右型崩れの状態で戻ってきた。ウールなのにゴワゴワとした着心地で、風合いも失われてしまった。
そこでこのスーツをコンシェルジュ・テラマエにオーダーしてみたところ、シルエットから生地の風合いまで、まるで新品同様の状態で戻ってきた。しかも梱包は専用のハンガーケース。美しいシルエットが崩れないようにという配慮が嬉しい。
「他店で断られてしまったデリケートな素材の衣類のクリーニングや、難しいしみ抜きも、我々はノーと言いません。お手入れやオフシーズンの保管についても相談に乗りますよ」(寺前社長)
すべての行程でこれだけこだわるから、価格は決して安くはない。例えばスーツなら上下で7992円、コートは7128円、シャツは2916円だ(すべて税込み)。正式発注は事前にWEBサイトや電話・FAXで見積もりを取った後となり、預けた衣類の汚れなどを確認後、見積もりを再提示してくれる。汚れ具合で金額が変わることはあるが、それも作業前に必ず確認してくれる。これで送料は往復無料(沖縄地区およびその他の離島は除く)で、6カ月間の品質保証付き。しみ抜きや仕上がりに自信があるからこそのサービスだ。