星野仙一監督が“外様”でも阪神を変えられたワケ…墓参り、大阪ナンバー、裏方の妻へカニ
2003年優勝 野崎勝義元球団社長 #中編
星野監督の就任1年目のシーズンが始まる2日前、02年3月28日のことだ。タイガースは巨人との開幕戦に備えて東京へ移動。星野監督はその日の午前中、島野ヘッド、田淵チーフ打撃コーチとともに阪神OB2人の墓参りをした。1人は藤村富美男さん、もう1人は村山実さん。「ミスタータイガース」といわれた2人にユニホーム姿で花を手向けた。
打倒巨人とリーグ優勝を誓ったのはもちろん、墓前で手を合わせることはOBやファンの支持につながる。タイガースという特殊な環境で外様の自分が力を発揮するためには、OBやファンに受け入れられる行動も必要と考えたのだろう。星野監督は根回しにたけた人だった。
監督就任の条件に田淵コーチの招聘を入れたのも、そういった意図が含まれていた。気心が知れているだけでなく、タイガースのスター選手だった田淵さんを手元に置くことで、OBやファンの理解を得ようとした。
前任者の野村さんが出席しなかったキャンプ中のOB会にも、積極的に参加した。
タイガースは田淵さんを、西武ライオンズに放出した過去がある。OB会はやがて、よくぞ田淵を戻してくれたと星野監督に感謝するようになった。


















