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保阪正康作家

１９３９年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。２００４年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史　縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く歴史が暗転するとき』（講談社）として好評発売中。

保阪正康日本史縦横無尽

大正の理想郷づくりはなぜ失敗していったのか

公開日：2023/11/15 17:00　更新日：2023/11/15 17:00

薪割りをする大正時代の女性（Ｃ）イマジンネット画廊所蔵／共同通信イメージズ

　理想のユートピアを目指す共同体づくりは失敗に終わるのだが、それは農業恐慌に端を発していた。しかし同時に理想郷づくりは、結局、個性と個性の衝突に至るという側面もまたあった。そう簡単にはいかなかったのだ。

　大正14、15年ごろの月刊誌を読んでみると、意外なほど冷めた記事が出…

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【連載】保阪正康日本史縦横無尽

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