一度は行ってみたい世界遺産、飛鳥・藤原の宮都を知る本特集(2)遺跡から浮かび上がる古代人の日常
「飛鳥の遺跡を知る」明日香村教育委員会編
今年7月、「飛鳥・藤原の宮都」(奈良県)が、国内では27番目の世界遺産に登録された。今週は、日本という国の始まりであるこの地について、もう一度おさらいするのにぴったりの本を紹介する。
◇ ◇ ◇
「飛鳥の遺跡を知る」明日香村教育委員会編
世界遺産「飛鳥・藤原の宮都」の19の構成資産のうち、15資産は奈良県明日香村にある。その発掘調査に関わってきた編者による解説書。
飛鳥・藤原の宮都の研究は江戸時代に始まるが、本格的な発掘は昭和初期に始まったという。構成資産のひとつ「酒船石」は、巨石上面に楕円と円形のくぼみが刻まれ、それらが幅10センチ、10の溝でつながれている。その存在自体は江戸時代から知られていたが、用途については諸説あり、定まっていなかった。
そんな中、1992年に酒船石のある丘陵の中腹で発見された石垣と、1999年に丘陵の裾で見つかった亀形石槽の導水施設などから、これらが巨大な祭祀施設である可能性が高くなったという。
こうした各遺跡の発掘調査の実際と研究の経過を紹介しながら、飛鳥・藤原の宮都とはどのような都で、どのような人々に、どのように運営されていたのか、その細部を明らかにしていく。
(雄山閣 2640円)


















