今日の新刊
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「戦下の歌舞伎巡業記」岡﨑成美著
「戦下の歌舞伎巡業記」岡﨑成美著 2018年の夏、著者は本棚で「おじいさんの大事なもの」と上書きされた古い封筒を見つけた。「旅行日誌」と書かれた小冊子が入っていて、1ページ目の昭和7年10月の…
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「ふたりの歌川」武内涼著
「ふたりの歌川」武内涼著 琉球使節の行列を描いていた火消同心の安藤源右衛門に、ぼろ衣を着た大男が声をかけた。「線が、悪い」。むっとした息子の徳太郎に源右衛門は、その男が日本一の絵師、葛飾北斎だ…
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「イノセンス」誉田哲也著
「イノセンス」誉田哲也著 立石梨紅は母を亡くし、祖母に育てられた。ある日、祖母が古いギターをくれた。 梨紅はシンガー・ソングライターになったが、最近、行き詰まっている。そんな時、「イノ…
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「夫婦じまい」あさのあつこ著
「夫婦じまい」あさのあつこ著 人の縁を結んだり切ったりするのを生業としている「えにし屋」の才蔵とお初に、蔵前の米問屋「御蔵屋」から依頼が来た。御蔵屋の娘、お藍(らん)は米問屋「吉井屋」に嫁いだ…
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「山手線 『駅名』の謎」小林明著
「山手線 『駅名』の謎」小林明著 「浜松町」は代官兼町名主を務めていた奧住(または奧佐)久右衛門にちなんで「久右衛門町」と呼ばれていたが、何代目かの久右衛門が引退して「権兵衛」が後を継いだ。権兵…
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「怪談屋怪談2」川奈まり子著
「怪談屋怪談2」川奈まり子著 1人暮らしのデザイナー、まりこにとって、マンションの隣にあるコンビニは心のオアシスで、一日に2度も3度も行っている。マンション入り口の近くの地面に書かれた「止まれ…
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「われらみな、星の子どもたち」増山実著
「われらみな、星の子どもたち」増山実著 星場恵介は両親の故郷である能登半島を震度7の大地震が襲ったことを知る。従姉の菜美子一家は無事だったが、家は壊れてしまった。入院中の父に伝えると、長男であ…
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「幸福のための消費学」間々田孝夫著
「幸福のための消費学」間々田孝夫著 人類は長い間、戦争や飢饉、疫病などにより貧困に陥るリスクにさらされてきた。だが、機械製品が普及し、肉体的な負担が減って、自由な時間を楽しめるようになる。消費…
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「谷根千 ミステリ散歩密室の中に猫がいる」東川篤哉著
「谷根千 ミステリ散歩密室の中に猫がいる」東川篤哉著 岩篠つみれは谷中にある鰯料理の店「鰯の吾郎」の看板娘だ。ある日、同級生、森山雛子の72歳の大叔母、春江が亡くなったが、雛子は、殺されたと思…
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「マッシー 憧れのマウンド」増田久雄著
「マッシー 憧れのマウンド」増田久雄著 1995年にLAドジャースでメジャーデビューした野茂英雄より前にメジャーリーガーとなった日本人がいた。1964年9月1日、村上雅則はシェイスタジアムで敗…
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「普天を我が手に 第一部」奥田英朗著
「普天を我が手に 第一部」奥田英朗著 天皇崩御で元号が変わった大正15年12月25日、陸軍少佐・竹田耕三に息子が生まれた。娘3人の後の待望の男子で、「志郎」と名づけられた。 同じ日、金…
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「木漏れ陽」沖田臥竜著
「木漏れ陽」沖田臥竜著 暴力団に籍を置く気の荒いヤクザ、小泉拓朗は妻の雪乃と別れたが、ときどき娘と息子が泊まりに来る。雪乃が厳しくしつけているのに、拓朗の家に泊まるたびにそれが崩れてしまうので…
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「パズルと天気」伊坂幸太郎著
「パズルと天気」伊坂幸太郎著 あるアプリのプロフィル欄に「解けない謎があります」と書くと、マッチングアプリ上で解決してくれる女性がいると知人に教えられた。秀磨は、その女性・財音杏に連絡を取った…
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「妻はりんごを食べない」瀧羽麻子著
「妻はりんごを食べない」瀧羽麻子著 四十路を過ぎた小川暁生は、玖美と再婚して数年。共働きだが、ウェブエンジニアの玖美は在宅ワークが中心で、家事分担にもめることもなく、生活は穏やかだった。 …
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「音声と写真でよみがえる昭和戦前編」保阪正康著
「音声と写真でよみがえる昭和戦前編」保阪正康著 昭和3年11月6日、昭和天皇・皇后が、京都で行われる即位の礼のため、皇居から馬車で東京駅に向かう様子がラジオで実況放送された。行幸の列を写した写…
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「ぼくのデフブラらいふ」門川紳一郎著 金井真紀絵と文
「ぼくのデフブラらいふ」門川紳一郎著 金井真紀絵と文 著者は両親が共働きだったため祖父母に預けられていたが、2歳の頃、柱にぶつかったり、ものを踏んづけたりすることから、目が見えないのではないか…
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「極北の海獣」イーダ・トゥルペイネン著、古市真由美訳
「極北の海獣」イーダ・トゥルペイネン著、古市真由美訳 博物学者であり神学博士でもあるゲオルク・ヴィルヘルム・シュテラーが、大北方探検と呼ばれる探検に参加したのは、ある動物のためだった。体長14…
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「みにくいふたり」芦花公園著
「みにくいふたり」芦花公園著 緑川芽衣は観光気分で交換留学生として台湾に行った。案内してくれた優等生の林詠晴に、2人部屋だが1人で使えると言われたのに、部屋のベッドの上には赤い服が置かれていた…
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「辺境的 武蔵野詩遊行」正津勉著
「辺境的 武蔵野詩遊行」正津勉著 武蔵野を首都のすぐ傍らにある辺境と考えると、不思議な広がりと深さをもって隠されていた姿が見えるような気がする。 日本の女性史を最初に体系化した「女性の…
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「署長サスピション」今野敏著
「署長サスピション」今野敏著 大森署・署長室の金庫には、その日、1億円の札束が保管されていた。戸高刑事が八百長絡みで万舟券を当て手に入れた配当2000万円と、詐欺の主犯から押収した3000万円…