著者インタビュー
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「どら蔵」朝井まかて氏
「どら蔵」朝井まかて著 著者の最新時代小説の舞台は、江戸時代後期、天保の世の骨董業界。真物、贋物入り乱れ、海千山千の商人たちがお宝を巡って虚々実々の駆け引きを繰り広げる。 「ものすごい世…
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「全員タナカヒロカズ」田中宏和氏
「全員タナカヒロカズ」田中宏和氏 「京都に生まれ育ち、中学生のとき、自宅近くの医院で『あなたと同じ名前の人がいる』と言われました。それが同姓同名をちらりと意識した最初でしたが、昭和の京都では『田…
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「給水塔から見た虹は」窪美澄氏
「給水塔から見た虹は」窪美澄氏 主人公は、神奈川県のとある団地に住む中学2年生の菅野桐乃。外国人が多く入居する団地に住む桐乃は、団地に住む子が「団地の子」と呼ばれることに差別意識を感じ、早く団…
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「寿命を縮めない『がん検診』の選び方」大家俊夫氏
「寿命を縮めない『がん検診』の選び方」大家俊夫著 日本人が生涯でがんに罹患する確率は男性が63%、女性は51%で全体として2人に1人はがんを経験する。厚労省の推奨するがん検診の受診率は上がって…
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「中央アジア紀行 ぐるり5か国60日」白石あづさ氏
「中央アジア紀行 ぐるり5か国60日」白石あづさ氏 東アジアに暮らす日本人にとって、「中央アジア」はどんなイメージだろうか。カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン、キルギ…
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「楽園の瑕」相場英雄氏
「楽園の瑕」相場英雄氏 不良債権、金融危機、食品偽装、非正規雇用など、この国が抱える問題に社会派ミステリーで斬り込んできた著者が本作で俎上に載せたのは地方創生。多摩川源流の楽園のような村から物…
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「鋼鉄の城塞 ヤマトブジシンスイス」伊東潤氏
「鋼鉄の城塞 ヤマトブジシンスイス」伊東潤氏 歴史小説の第一人者である著者が、戦後80年となる今夏に上梓した本作。題材に選んだのは「戦艦大和」で、世界最大最強の戦艦建造に携わった人々をモデルに…
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「若者が去っていく職場」上田晶美氏
「若者が去っていく職場」上田晶美氏 退職代行業者が1年で一番忙しい時期はGW明けの時期だという。それも4月に入社したばかりの社員の利用者が多いらしい。厚労省が発表した2021年3月に卒業した新…
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「断捨離血風録」日下三蔵氏
「断捨離血風録」日下三蔵氏 「家に本が増えたのは、中学生のときに“安い娯楽”の感覚で文庫本を毎日買ったのが始まりです。社会人になってからは収入のほとんどを本につぎ込み、40年間まったく処分してこ…
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「川は流れる」森詠氏
「川は流れる」森詠著 時は幕末、真夏の北関東の那珂川のほとりで、今年元服を迎える青年が淵に身を浸して、ゆっくり泳ぎ出す清涼なシーンから物語が始まる。その名は板倉誠之介。養父である黒羽藩士の板倉…
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「我、演ず」赤神諒氏
「我、演ず」赤神諒氏 栃木県の佐野というと、まず厄よけ大師や佐野ラーメンが思い浮かぶかもしれない。時を戦国時代まで巻き戻すと、そこは長きにわたる戦のただ中にあった。佐野の唐沢山城は北関東の要…
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「青い鳥、飛んだ」丸山正樹氏
「青い鳥、飛んだ」丸山正樹氏 万引は窃盗罪にあたるれっきとした犯罪であり、見過ごされるべきではない。しかし、捕まえようとしたはずみに万引犯を死なせてしまったらどうなるか。人を殺した方が断罪され…
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「あの人の調べ方ときどき書棚探訪」平山亜佐子氏
「あの人の調べ方ときどき書棚探訪」平山亜佐子著 仕事上での報告書や社内報、あるいはSNSの発信など、日常生活で“書く”作業は意外に多いものだが、うまく資料を探し活用することに苦労する場合もある…
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「彼女たちの牙と舌」矢樹純氏
「彼女たちの牙と舌」矢樹純氏 見晴らしのいい高級タワーマンションのリビングで、中学受験を控えた子どもを持つ母親たちがおしゃべりに花を咲かせるところから物語は始まる。塾で知り合ったママ友同士が、…
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「アメリカのいちばん長い戦争」生井英考著
「アメリカのいちばん長い戦争」生井英考著 かつて「アメリカ史上最長の戦争」といわれたベトナム戦争の終結から今年で50年。その間に「9.11」同時多発テロ後のアフガン戦争が最長記録を塗り替えた。…
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「大阪弁の深み」札埜和男氏
「大阪弁の深み」札埜和男氏 大阪生まれ大阪育ちの著者は、長いこと大阪弁のフィールドワークを続けている。 「おもろい看板やポスター見つけたら常に写真撮ってます。ほんまに書きことばの大阪弁が…
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「ブレイクショットの軌跡」逢坂冬馬氏
「ブレイクショットの軌跡」逢坂冬馬氏 本屋大賞を受賞したデビュー作では独ソ戦で前線へと向かう女性狙撃兵の運命を、第2作ではナチ体制下のドイツを舞台に海賊団の少年少女を描いた著者。第3作となる本…
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「町の本屋はいかにしてつぶれてきたか」飯田一史氏
「町の本屋はいかにしてつぶれてきたか」飯田一史著 「町の本屋が減っている」と近年よく報じられる。町の本屋とは、地元資本の本屋のこと。実際、全国の書店数は1万417軒(2024年)で、10年前より…
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「マル」平川克美氏
「マル」平川克美氏 主人公は、1950年の東京の場末に生まれた少年・通称マル。小さな工場を営む父やそこで働く工員たちに囲まれて彼が過ごした60年代の描写から、物語は始まる。 「僕は長年ビ…
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「ノー・アニマルズ」鈴木涼美氏
「ノー・アニマルズ」鈴木涼美氏 舞台は2025年に取り壊しが確定している老朽化マンション。住人たちは数年後をめどに、立ち退きが求められている。 「以前、住んでいたマンションの管理組合の理…