遅すぎた「せどり」参入 物販ビジネスに退職金をつぎ込んだシニアの悲惨な現状
商売がやってみたかった
「個人事業主として独立したのは、60歳の時です。それまで2つの会社で働きましたが、昔から自分で商売をやってみたいと思っていたんです」
こう話すのは、56歳まで一部上場の電気設備メーカーのエンジニアとして、32年以上勤務していた奈良県在住のMさん(64)。素朴でマジメな雰囲気のシニア男性である。
現役時代のMさんは、国内外の工場建設に関わる仕事をしていたという。
「国内の古い工場を建て直すプロジェクトに参画していました。東南アジアの国に9年ほど赴任していたこともあり、海外工場建設の計画、立ち上げ、稼働フォローなどに関わりました」
当時の最高年収は800万円だった。しかし、会社の業績が悪化し、56歳の時に早期退職募集に応じる。その後、同じような業種で再就職し、60歳定年まで働いた。
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