足だけでプロ入りと支配下枠を勝ち取り、日本代表に選ばれたスピードスターの正体
そんな周東がまだ育成選手だった頃の話です。ファームにも地元のテレビ局などがよく取材に来ていました。選手にすれば、絶好のアピールのチャンス。でも、当時の周東は自分からアピールをするのが下手。聞かれたことに答えるだけで、どうにもやる気のようなものが伝わってこない。顔もかっこいいし、名前だって芸能人みたいに洒落ているから絶対に人気出るのに……と、僕も歯がゆく思い、本人にこう言いました。
「ほら、テレビ局の取材来とるよ。今、調子いいんだろ? ならテレビを利用しろって。『いつでも行けます!』って真顔でアピールしなさい。見てる人はちゃんと見てるんだから。それくらい言って、強い気持ちでやってるんだ、とアピールしなきゃあかんよ」
そう言ってテレビ局の取材に向かわせましたが、ちょっとしゃべって「あ、お疲れさまです」で終わって……おい待て! もうアピール忘れたんか! と僕が頭を抱えたくらいです(笑)。そんなやりとりを、いったい何度繰り返したことか……。
しまいには僕も「おまえ、支配下になりたいの? なりたくないの?」と言ってしまったほどです。


















