「阪神の冷たさがよくわかった」田淵幸一、江夏豊、藤田平…虎の功労者に遺恨を残す“お粗末な別れ方”
トレード通告が深夜0時。記者会見がその2時間あと。時間の理由は球団の意地悪でもなかったが、ぼんぼんは血相を変えた。
深夜2時の会見といえば、藤田平の退団もそうだ。1996年のシーズンが監督1年目の彼は最下位に沈み、しかも球団は28年ぶりの赤字。ほかに職員らの反発を買った事態も含め、解任を通告された。さあ、怒るまいことか。
「俺はオーナーから2年、3年やれと言われている。その約束をどないすんねん」
夕刻から始まった解任通告は深夜に及び、2時に水入り。翌日にやっと金銭補償で解決し、田淵と並んで虎を背負った藤田も去った。
「決別」で忘れてならないのがもう一人。田淵が西武入りをする3年前。さらば、のひと言で江夏豊は南海ホークスへ放出された。阪神で孤立感を漂わせている左腕を南海監督・野村克也が見逃さなかった。交換で江本孟紀、島野育夫ら4人が縦縞を着た。石もて追われてといえば語弊があるが、江夏、田淵、藤田が遺恨を残して阪神タイガースに背を向けた。虎は別れの儀式がお粗末である。


















