銀座クラブホステス 哀愁の日々
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(25)「銀座は空気代が一番高いのよ」
クラブ時代からお世話になっているお姉さんが経営するカラオケクラブ。10年ほど前のこと、ママが乳がんになり、入退院を繰り返すうちに「あなたに任せる」と引き継ぐ形でママとして切り盛りするようになりました…
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(24)「俺のボトル」で新人ホステスを困らせるお客さん
クラブではほとんどすべてのお客さんがボトルをキープします。下戸のお客さんも連れの方やホステスに飲ませるためにボトルを入れ、本人はコーラを飲んでいます。いわく「こんな華やかで優雅な空間を“酒飲み”だけ…
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(23)「新地で気取っていたら“アホか”と相手にされない」と巨乳のチーママ
「東京は田舎者の集まり」。よくいわれることですが、銀座のクラブも地方出身者の集まりといっていいかもしれません。私がいた店では東北、北海道出の子が多かったと思います。少なかったのが関西、四国出身者です。…
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(22)靴を脱ぎソファー席に横座り!鬼怒川の芸者さんの色っぽさ
銀座のクラブは男性専用と思われがちですが、多くはありませんが、女性客も来店します。 故・野村克也さんが銀座で飲む時も沙知代夫人と一緒だった話は有名でした。私も何度か2人でクラブ街を歩いている…
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(21)自称モデル、歌手・女優の卵が多かったけど…クラブでバイトする子はさまざま
クラブにもバイトの子がいましたが、その目的はホステスの頭数を揃えることです。クラブはホステスが席につくことを前提にお客さんは遊びに来ます。つかなければ怒って帰るお客さんもいます。場合によってはお金を…
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(20)時代は経費節減! ミニクラブが人気急上昇
カラオケのあるミニクラブで働くようになったのは40歳になった頃です。一回り上のお姉さんに勤め先を相談したら、「うちの店に来てよ」と頼まれ働き始めました。ホステス、そしてママをサポートする役目です。ク…
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(19)流産で儚く消えた結婚の夢 欧州への傷心旅行の後、銀座に戻る
ホステスは毎晩、さまざまなお客と接しています。人によっては、男に不自由することはないのかもしれませんが、ほとんどのホステスにとって、そこはあくまで仕事場であって、合コンをする場ではありません。そう簡…
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(18)「結婚してもいいかな」が間違いのもと
ストーカー事件が社会的な問題になっています。とくに夜の仕事をする女性とお客の間のトラブルが頻発しているようです。話がこじれて、男性が女性を殺害してしまうケースも報じられています。いまは現役を離れてい…
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(17)表の顔、裏の顔…美しいけれど“妖しい蝶”もいた
銀座では多くのホステスとの出会いがありました。「〇〇ちゃんどうしているのかなぁ」などと今も思い出す子が何人かいます。 ひと月ほど前、久しぶりに顔を出した老舗のバーでのこと。オーナーと思い出話…
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(16)ゲイバーは銀座ホステスの“憩いの場”
歌舞伎町を中心にしたホストクラブの悪質営業がニュースで流れています。私も昔、何度か行きました。でも、ホストの気を利かせたような言葉もしぐさも、あまり私には響きませんでした。銀座で、一流の方々を相手に…
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(15)“女”を武器に栄華を極めるママたち
銀座のクラブ街には今も語り継がれる言葉があります。 「子宮は子供を産むためだけのものではありません。服もバッグも時計も車も、マンションだって産むことができる。それが夜の銀座の世界です」 …
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(14)“社員旅行”をするクラブ、強盗に入られたクラブ
平日の午後、銀座のクラブ街を散策してきました。ネオンの下でしか歩いたことのない私には別な街のように映ります。雑居ビルとお店の看板。ネズミが歩き回っていた路地裏。懐かしさの半面、なくなったビルや店に一…
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(13)「お客との恋は自分の部屋には持ち込まない」
「二八(にっぱち)は景気が悪い」 水商売の世界では、よくいわれることです。2月は新年会などで出費がかさんだ後だし、寒くて外には出たくない。8月はお盆休みと暑さが重なって客足が鈍る。そんな事情も…
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(12)プロ野球選手と銀座ホステスの恋…「肉弾戦」を受けて立つ子もいれば「寿退社」の子もいた
銀座を多くの野球選手が闊歩していた時代があります。私自身、野球にも選手にも興味はなかったけど、お店に来る選手の話を聞いたり、話すようになったりしました。当然のことながら、「A選手とクラブ〇〇のB子が…
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(11)“兜町の風雲児”は銀座では“快男児” 最高のお客さまでした
松本人志、中居正広の性加害事件の舞台に使われた高級ホテルのスイートルーム。驚いた人もいたかもしれませんが、昔から、銀座のお客さんのなかにはホテルのスイートルームをアフターに使っていた方は珍しくありま…
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(10)自分の飲み代を製薬会社に回す医者、「いいんだ。うちの薬を使ってくれれば」と営業マン
銀座のクラブはひとりで来られるお客さんもいますが、一番多いのは2、3人のお客さんです。もちろん忘年会や新年会のシーズンには5、6人、あるいはそれ以上のグループも多くなりますが、こうした団体客は店にと…
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(9)強面のヤクザさんも銀座では行儀のいいお客さんです
銀座にはさまざまな職種のお客さんがいらっしゃいます。私が出会っただけでも、一流企業を中心とした社用族はもちろんのこと、スポーツ選手、芸能人、テレビマンなどのマスコミ人、医師、僧侶、そしてヤクザさんな…
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(8)銀座には「足長おじさん」もいた!
今年3月に亡くなったみのもんたさん(享年80)。 私は直接、接客したことはないけど、銀座クラブ街では豪遊ぶりは有名でした。間違いなく常連だったお店や係のホステスにとって、みのさんは「足長おじ…
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(7)さまざまな事情を抱えながら、銀座へ…
私が銀座で働き始めた30年以上前。世間的には、いまに比べてホステスは“下”に見られていたように感じます。私の場合も、地元の友達のほとんどが「なんでホステスになったの」などといくらか哀れみを帯びたニュ…
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(6)“売掛”は一流ホステスの証も、取り立てに失敗すると地獄が待っている
銀座のクラブで飲んだ後、現金あるいはクレジットカードで支払いをする人はまずいません。担当のホステスとの信頼関係でお客さんは飲み代を後日、振り込みで支払います。いわゆる「売り掛け」というシステムです。…