老舗米屋が見た令和のコメ騒動
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(4)「日本のお米」の可能性を信じられるか…この転機は試練でもありチャンスでもある
記録的な猛暑となったこの夏、炎天下の農家回りを繰り返した。京都府北部では7月の降水量が例年の1割程度となり、農家は未曽有の水不足に頭を抱えていた。銘米の産地として名高い京丹後市では、「7月は一滴も降…
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(3)「求められる喜び」「農家の使命感」高まる生産意欲に備蓄米が冷水浴びせた
2023年3月、当社は長年にわたって温めてきた事業構想を実行に移した。おにぎりと米粉スイーツの店「にぎりめし勘兵衛」の開店だ。コメ作りの振興には、消費拡大が欠かせない。コメのおいしさを発信するアンテ…
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(2)25年間続いた米価下落、疲弊しきった生産者…異変の予兆はあった
まだ私が20代だったころ、家族の食卓で毒づく父の姿があった。怒りの矛先は、コメの卸先であるスーパーだ。食糧管理法の廃止により、米穀店でのコメ販売は劇的に減少した。自由化が進み、1990年代終盤にはコ…
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(1)社長が独白!創業90年の米屋はなぜ閉店せざるを得なかったのか
「米屋ですが、米ありません」──。店頭に張り出されたポスターは衝撃的だった。メディアでも大きく取り上げられ話題になった京都府舞鶴市の「まつもと米穀」。創業90年の老舗米屋は「令和のコメ騒動」の影響でコ…