ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず
大谷翔平(31=ドジャース)に逆風が吹いているという話がある。
フィリーズとの地区シリーズをカバーする特派員のひとりがこう言うのだ。
「球審のジャッジですよ。大谷に対するストライク、ボールの判定が、他の選手と比べてもシビアに感じる。特にドジャースが王手をかけたフィラデルフィアの第2戦はそう見えました」
そういえば、日本時間7日、米野球専門誌「ベースボール・アメリカ」は今年のMVPにヤンキースのジャッジ(33)を選出。同じく米野球専門誌の「ベースボール・ダイジェスト」も、MVPにはメジャーの捕手で初の60本塁打をマークしてタイトルを獲得したマリナーズのローリー(28)を選んだ。今季、二刀流が復活、打者として55本塁打、投手として14試合に先発して1勝1敗、防御率2.87で3年連続4度目のMVPが確実視される大谷ではなかった。
「WAR」は打撃、走塁、守備、投球を総合的に判断、選手の勝利への貢献度を表す数値で、MVPを決める際の重要な指標になる。今季のWARメジャートップはジャッジで10.1。大谷は投手も合わせて9.4で2位。ローリーは9.1で3位だった。打撃に限れば大谷は7.5で4位。ウィットジュニア(ロイヤルズ)の8.0にも及ばなかった(数字はいずれも米サイト「ファングラフス」)。
今季は2度目の右肘靱帯修復手術明け。投げ始めたのは6月中旬からで、投手の規定に達しなかったのはマイナスだし、以前と比べたら二刀流としてのインパクトが薄れてきたことはあるだろう。
けれども、「米国で本塁打を量産し続ける大谷に逆風が吹いているのは事実。レギュラーシーズンで本塁打トップのシュワーバー(フィリーズ)に2本差、残り2試合という状況で欠場したことは、いまだに波紋を呼んでいます」と、米誌コラムニストのビリー・デービス氏はこう続ける。