森本毅郎86歳 今も毎日生放送!
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【35.フリーランス】冷や汗ものだった「レコード大賞」の司会も懐かしい
TBSとの契約は最初の頃専属契約だったから、思ってもみないような番組が降ってくることもあった。中でも1984年から3年にわたって司会することになった「レコード大賞」は今でも冷や汗ものである。私は芸能…
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【34.竹槍戦術】新聞に「TBSのお荷物」と叩かれ意をを決した
TBSと専属契約したのは1984年春である。NHKから民放という未知の世界への転身は私にとって大きな変化であったと同時に、受け入れるTBSにとっても私をどう扱ったものか迷いもあったと思う。最初に提示…
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【33.イワンの夢】音楽家への夢を貫いた次兄の思い出
2024年12月、作曲家の間宮芳生さんが亡くなった。生前、インタビューでお目にかかった時、「私は兄の聴いていたレコードで曲のメロディーは歌えるのですが、曲名が分からないのです」と言ったところ、「実は…
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【32.カラマーゾフの兄弟】兄・哲郎の形見分けは夏目漱石の初版復刻版
私は7人きょうだいの末っ子である。姉が4人、兄が2人だが、すぐ上の姉とは7つも年が離れているのでまるで一人っ子のようでもある。父は宮司の息子だったから神宮皇学館で学んだのだが宮司への道を嫌って上京し…
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【31.スピードアップ】それまでの常識を覆すスピードでニュースを読んだ
「NHKニュースワイド」がスタートした時期はTV界にとって激動の時代だった。海外ではアメリカの3大ネットワークが大型ニュース番組でしのぎを削り、技術革新の波が放送技術の分野にも押し寄せる。私たちは番組…
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【30.グレースの微笑】忘れられない幻のインタビュー
大阪万博が閉幕。当初、開催に批判が多かったにもかかわらず、入場者は2500万人を突破したという。「喉元過ぎれば」で、お祭りには弱い国民性がよく表れた結果だ。運営収支は黒字とメディアは一斉に報じている…
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【29.41年ぶりのNHK】「ニュースワイド」はアンカーを誰にするかで揉めに揉めた
放送開始100年の節目に当たる今年3月、私はNHKラジオから出演を依頼された。「森本毅郎41年ぶりのNHK」といういささか大仰なタイトルの番組である。久しぶりに足を踏み入れたNHKの局舎内は記憶にあ…
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【28.谷崎の箪笥】宇野千代さんの「くよくよしないで」という声が聞こえてくる
この9月で私は86歳になった。急に90歳が間近に迫ってきたように感じる。老いを意識する時、いつも思い出すのは親しかった作家、宇野千代さんの言葉である。 「私はカラス」と宇野千代さんは言った。 …
