箱根駅伝中継所ドクターは全員が順大医学部OB…なぜか協力しない大学がウジャウジャ

公開日: 更新日:

 正月恒例の箱根大学駅伝には、走者に車で帯同する医者の他に、各中継所(鶴見、戸塚、平塚、小田原、芦ノ湖=折り返し地点、大手町=ゴール)にも2~6人の医者がいる。医者は全員、順天堂大学医学部のOBだ。関係者が言う。

■寒い中、報酬なし

昭和の頃はスタートとゴールにしか医者がいなかった。ゴールの医者は読売新聞社の産業医だったが、2011年からの本社ビル建て替えで対応できなくなった。昭和のある年に途中棄権者が出て、医者がいないことが主催の学連(関東学生陸上競技連盟)で問題になった。学連と順大医学部OBの宮川(政久)先生が医学部を持つ大学に協力を求めたが、どこも手を挙げなかった。寒いし、正月だし、報酬もなく、大会の白いコートと帽子がもらえるだけですからね。

 そこで宮川先生が『順大でやろう』と立ち上がり、医学部同窓会神奈川県支部のメンバーに声をかけて対応するようになったのが、確か第68回大会(1992年)からです。中継所に入ってくる選手を狙うスポーツ紙のカメラマンからは『邪魔だ、邪魔だ』と怒声を浴びながら、倒れこむ選手の対応に追われるドクターもいます。それにしても日大や東海大、慶大、筑波大(医学群医学類)も医学部があるのに、今も中継所の医者は順大だけです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  2. 2

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  3. 3

    N党・立花孝志容疑者にくすぶる深刻メンタル問題…日頃から不調公言、送検でも異様なハイテンション

  4. 4

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  5. 5

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  1. 6

    高市首相「議員定数削減は困難」の茶番…自維連立の薄汚い思惑が早くも露呈

  2. 7

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 8

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然

  4. 9

    高市首相は自民党にはハキハキ、共産、れいわには棒読み…相手で態度を変える人間ほど信用できないものはない

  5. 10

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗