「翔んで埼玉」映画監督・武内英樹インタビュー 酔いが回ると画が浮かんでくる「斬新なアイデアの源泉は酒にあり」
笑いが一番難しい
コメディーっていうのはお酒も飲まず、正常な状態で考えても面白いアイデアは生まれません。笑いが一番難しいので毎回めちゃくちゃ怖いですよ。「痛いな、これ」ってスベる映画もあるじゃないですか。どうしたらスベらない演出ができるか、いつもプレッシャーがあります。笑いっていうのはその人の個性とか、感性もあるので大勢の観衆をツボにはめるのは結構難しいんです。
映画を撮る上でテンポの良さはいつも意識しています。出演者には「セリフは音符だよ」と伝え、音楽だと思って作っています。ストーリー展開に関しても、途中でお客さんをビックリさせようとか、度肝を抜いてやろうと企んでいます。大阪の通天閣に昇った時、上昇するエレベーターの中で通天閣が発射する映像が流れたんです。バカバカしいと思いながら、通天閣の社長に「インスパイアされたんですが、『翔んで埼玉』でミサイルとして通天閣を発射させたいのでパクってもいいですか」とお願いしたら、二つ返事で「いいですね」って乗ってくれて。日々、目に入るものがアイデアになり、酒が加わると、爆発するんです。(取材協力=東京・新橋「TIGER STADIAM」)
▽武内英樹(たけうち・ひでき)1966年生まれ、千葉県出身。早大卒後、フジテレビ入社。「のだめカンタービレ」「テルマエ・ロマエ」「はたらく細胞」など代表作多数。2019年、「翔んで埼玉」で日本アカデミー賞最優秀監督賞を受賞。大の虎ファン。


















