1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。2019年、「全裸監督 村西とおる伝」（新潮文庫）が、山田孝之主演でNetflixで映像化配信され大きな話題に。最新刊に、「東京降りたことのない駅」（大洋図書）、「全裸編集部」（双葉社）などがある
かとうれいこ出し惜しみ戦略「水着はグラビアだけ」が奏功
テレビだとタダで水着が観賞できてしまう。野田率いるイエローキャブのタレントは、カネを払って買った雑誌のグラビアだけが唯一の観賞できる場だった。
一見すると、なんでも水着で押し通すイメージがあるが、出し惜しみはしているのだ。
それにはきめ細かい雑誌編集部との交流、折衝がある。出版業界でも、野田義治のフットワークのよさは定評がある。編集部にふらりと来て、営業したりグラビアをのぞいたり、編集者たちと交流しているのだ。
歌手志望だったかとうれいこが念願のＣＤデビューを果たすことになった。
傘下のタレントを売り込むためならなんでもする、巨乳マイスター・野田義治がとった極秘戦術とはいかなるものだったのか。
（つづく）
▽のだ・よしはる １９４６年、富山県生まれ。渡辺プロ系列のプロダクションで夏木マリ、いしだあゆみらのマネジャーを担当。８０年にイエローキャブ設立。故・堀江しのぶ、かとうれいこ、細川ふみえ、山田まりや、佐藤江梨子、小池栄子、ＭＥＧＵＭＩらを発掘し「巨乳軍団」の名物社長として知られる。０４年に同社社長を辞任。現在はサンズエンタテインメント会長。
