イラッ! なぜ普通の人が「カスハラ」をするのか…“正義感”が加害者を生みやすいわけ
10月1日より、カスタマーハラスメント対策が雇用側に義務付けられた。従業員を客の過度な言動から守るための措置だ。
カスハラにあたる具体例は世間に浸透してきたが、弁護士ドットコムが発表したデータによると、加害経験者の約7割が自身の言動をカスハラだと認識していないという(※)。
※プロフェッショナルテック総研(弁護士ドットコム株式会社内)「カスタマーハラスメントに関する実態調査」より
なぜ加害側はカスハラをしてしまうのか。神谷町カリスメンタルクリニックの松澤美愛院長に聞いた。
■攻撃ではなく「正してあげている」という感覚
カスハラの動機として真っ先に浮かぶのは、日頃のストレス発散だろう。確かにそうした人は多い一方、言動の裏に潜む心理があると松澤氏は話す。
「根底には自己肯定感の低さや承認欲求があります。『正しいことをして評価されたい』という思いです。本人にとっては悪意ある攻撃ではなく、間違いを正してあげているという感覚に近い。相手より上に立ち、立派な人間だと思われたい。そして相手に物を言える立場にいるという意識です」(松澤美愛氏/以下同)
状況によっては「正当なクレームだ」と思えるケースもあるだろう。そんな時に松澤氏が勧めるのは、「起きたこと」と「自分の感情」を切り分けることだ。
「たとえば店員のミスは“事実”だから、必要なら伝えてもよい。一方、“腹が立った、嫌な思いをした”というのは自分の内側の問題で、同じ出来事でも感じ方は人によって違う。この2つを混ぜて訴えると感情的な非難になってしまう可能性があります」
また、感情を落ち着かせるためにはアンガーマネジメントの「6秒ルール」が有効だ。それでも収まらないなら、いったん席を外して落ち着いてから戻る手もあるという。

















