著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

検挙から判決までに8カ月足らず…24人に死刑判決が下った暗黒裁判

公開日: 更新日:
今村力三郎は専修大学総長などを歴任した=1947(昭和22)年7月28日撮影(C)共同通信社

 幸徳秋水らのこの事件の裁判は非公開で行われ、被告側の証人は全く呼ばれず、大審院での1審即決の裁判であった。弁護人である今村力三郎はのちに次のように証言している。

「余は今日に至るも該判決に心服するものに非ず、殊に裁判所が審理を急ぐこと奔馬の如く一の証人すら之を許さざりしは… 

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