著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

シリーズ「占領下の日本社会」(7)疎開から戻った子どもたちを待っていた「戦後」

公開日: 更新日:
食事をとる戦災孤児たち(1946=昭和21=年8月21日、東京・板橋養育院幼少年保護寮)/(C)共同通信社

 少国民世代の敗戦体験時のエピソードを続けよう。

 私が市民講座などで講師を務めているときに、受講者から聞かされた話はいずれも、戦争の犠牲は最も弱い層に集約されているとの感慨を否めないものだった。なかでも、疎開世代の子供の悲劇である。

 東京の国民学校の児童たちが、縁… 

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