世紀の一戦「メイウェザーvs.マクレガー」宇野薫が大胆予想

公開日: 更新日:

 49戦無敗の元ボクシング5階級王者フロイド・メイウェザー(40・米国)と、世界最大の総合格闘技団体UFCの2階級王者コナー・マクレガー(28・アイルランド)による“世紀の一戦”が、いよいよ目前に迫ってきた。(日本時間8月27日午前10時~ 「DAZN(ダ・ゾーン)」が独占中継)

 メイウェザーは2015年9月にアンドレ・ベルト(米国)を下し、49戦無敗(26KO)のまま引退。今回は約2年ぶりの現役復帰となる。一方のマクレガーは2016年11月、史上初のUFC2階級同時制覇を達成した。戦績は21勝(18KO)3敗だ。

 この試合はボクシングルールで行われるためメイウェザー有利といわれるが、マクレガーの左のパンチも強烈。ヒットできればメイウェザーがダウンする場面も期待できそうだ。そこで日本を代表する総合格闘家の宇野薫選手(42)に、試合の見所やマクレガーの必勝法などを聞いた。

ボクシングとは違う“見えないパンチ”が最も効く

「メイウェザーとマクレガーに関しては、本当にやるんじゃないかってずっと噂になっていたので、ドリームマッチが本当に決まったのはやはり嬉しいです。何しろボクシング総合格闘技という異なるジャンルで2人ともトップです。今からワクワクしています」

 こう語り興奮を隠せない様子の宇野選手は総合格闘家。やはりマクレガーがどう戦うかが気になるところだ。

「ボクシングルールなので、マクレガーはメイウェザーの“土俵”で戦うことになりますが、総合格闘技の選手はボクシングも練習していますし、特にマクレガーは打撃の強い選手。だから僕はマクレガーにも勝てるチャンスは十分あると思います」

 ではマクレガーは、どんな作戦でメイウェザーと戦うべきなのか。

「マクレガーは左ストレートや左のアッパーなど左のパンチが得意なんですけど、それをメイウェザーに当てること。彼のタイミングや独特のリズムで当てられれば勝利につながると思います。ボクシングのリズムと総合格闘技の打撃のリズムって、違うと思うんです。だからメイウェザーはちょっとやりにくいんじゃないかな。微妙な出だしのタイミングが違うことで致命傷になることもあるかと思います。ボクシングとは違う角度から来る“見えないパンチ”が一番効くと思います。それにマクレガーはすごくフィジカルが強い。背中が大きくてリーチが長いし拳も大きいんじゃないかな。それがパンチ力につながっている」

「判定まではいかない」

 今回の体重リミットは69.8kgで、マクレガーがUFCで王座に就いたライト級(70.3kg)とさほど体重差もないため、減量苦や体格差はなさそう。ただし、マクレガーが普段使う関節技や締め技は禁止される。それにメイウェザーのディフェンスもボクシング界では超一流。天性の反射神経で、相手のパンチをヒラリヒラリとかわすのが得意のボクサーだ。

「メイウェザーのパンチを当てられない技術も、本当にすごいと思います。距離感だったり角度だったりタイミングだったり、相手のパンチを察する能力が本当にすごい。相手が来た瞬間ではなく、感覚で分かっているんだと思います」

 試合はどんな展開になるのだろうか。宇野選手の勝敗予想は?

「僕はマクレガーに勝ってほしいですし、彼がKOで勝つと思います。しかも早いラウンドですね。試合序盤にマクレガーの左がメイウェザーに一発当たれば、試合が終わるかもしれません。逆に長いラウンドになってマクレガーのパンチのタイミングが読めれば、メイウェザーが有利。どちらが勝つにせよ、判定まではいかないんじゃないかと思います」

 現代版“アリvs.猪木”とも呼ばれ、全世界が注目するメイウェザーvs.マクレガーの一戦。この試合が観られるのは、スポーツ・チャンネルDAZNだけ。8月27日の試合前日までにDAZNに登録をしておき、試合を見逃さないように備えるのがオススメ。初めての利用なら1カ月間の無料体験が付く。お得に楽しめるのも嬉しい。

うの・かおる
1975年5月8日、神奈川県横須賀市生まれの総合格闘家で、中軽量級(-70kg級)における先駆者的存在。1996年にプロ修斗でデビューすると、3年でチャンピオンに。その後はUFC、K-1、HERO’S、DREAMなど数多くのリングに上り、常にトップファイター達に挑戦してきた。現在はVTJや修斗を主戦場とし、さらなる高みを目指し挑戦し続ける。またファッショニスタとしても知られ、プライベートブランドやスポーツアパレルブランドの監修も務めている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトバンクに激震!メジャー再挑戦狙うFA有原航平を「巨人が獲得に乗り出す」の怪情報

  2. 2

    山崎まさよし、新しい学校のリーダーズ…“公演ドタキャン”が続く背景に「世間の目」の変化

  3. 3

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  4. 4

    草間リチャード敬太“全裸騒動”にくすぶる「ハメられた」説…「狙った位置から撮影」「通報が早い」と疑問視する意見広がる

  5. 5

    維新の「議員定数1割削減」に潜む欺瞞…連立入りの絶対条件は“焼け太り”狙った露骨な党利党略

もっと見る

  1. 6

    山崎まさよし公演ドタキャンで猛批判 それでもまだ“沢田研二の域”には達していない

  2. 7

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  3. 8

    「これが寝るってことだ」と感激…女優の岡崎友紀さん変形性股関節症との苦闘

  4. 9

    クマが各地で大暴れ、旅ロケ番組がてんてこ舞い…「ポツンと一軒家」も現場はピリピリ

  5. 10

    公然わいせつ容疑で逮捕→釈放も“連帯責任”…Aぇ! group草間リチャード敬太の芸能界復帰はイバラの道