売れ残る備蓄米、迫る販売期限8.31…流通現場は大混乱で「販売期限を延長せよ」の大合唱
小泉進次郎農相が放出した“随意契約米”が店頭に並んでから、約2カ月半。当初は買い求める客で長蛇の列ができたり、前夜から店頭に並ぶ人も出るなど、さながら“フィーバー”状態だった。
しかし、そんな光景も懐かしい。一瞬で売り切れていた備蓄米が、最近では売れ残り、店頭で山積みにされていることもしばしば。「1人1袋」といった購入制限を取り払う店も増えてきた。
そんな備蓄米を巡り、コメ流通現場で混乱が広がっている。進次郎は今月5日、約30万トンの販売申し込みがあった随意契約米のうち、1割にあたる約2万9000トンのキャンセルが出たと明らかにした。
精米業者の処理能力が逼迫し、物流も滞っているため、購入した事業者への配送が遅れている。しかも、備蓄米の販売期限は「8月末まで」と設定され、もう3週間を切っている。「期限までにとても売りさばけない」。そんな不安が事業者に広がり、大量キャンセルにつながったようだ。