西村カリン ニッポン見聞考
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日本の国民が選んだのは高市政権の政策ではなく、高市首相のナラティブだ
衆院選期間中に多くの政党の街頭演説を回って取材した。候補者たちの演説はもちろん興味深かったが、聴衆の一般人にインタビューしたら、関心のある争点や、その理由がよく分かった。 特に高市早苗首相の…
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日本の政治は異常だ 「解散」という「リセットボタン」の使い方はおかしい
1月5日の首相記者会見で「解散を考えている暇がない」。9日の夜に読売新聞のスクープで、「高市首相が衆院解散を検討」。19日に首相の記者会見で「解散します」。 首相は5日に嘘をついたか、それと…
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「米国と共に」で国際法違反行為に巻き込まれるリスク
「米政権によるベネズエラ侵攻は『力による現状変更』そのもので、中露を非難する論拠に矛盾します。仮に中国が台湾に対して力による現状変更を試みた場合、米国が強く対抗してもトランプ政権では国際世論をまとめる…
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「強い外交」と「海外マスコミ無視」の本末転倒
「日本列島、強く豊かに」「日本外交を取り戻す」と強調する高市早苗首相は言葉と行動が矛盾しているのではないかと思われるところがある。 「台湾有事」の答弁で日中関係が一気に悪化したにもかかわらず、高…
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近い将来、人口の4割が高齢者に…理想の「経済好循環」は実現できない夢
日本の人口データを分析すればするほど、政治家が長年目指している経済成長には無理があると思うようになった。 15歳未満の人口はすでに全体の1割に過ぎない。51年連続で低下し、過去最低だ。10年…
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「台湾有事」について政府が説明すればするほど意味不明
高市早苗内閣の発足から1カ月もたたないうちに、日中関係が極めて厳しい状況に落ちてしまった。いつか日中関係が悪化すると思っていたが、こんなに早い段階で起こるとは想定外だった。中国が高市首相の行動や発言…
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日本の刑事裁判では被告人の尊厳が守られていない
10月28日から安倍晋三元首相の銃撃事件の公判が奈良地裁で始まった。ラジオ・フランス及び日刊リベラシオン紙の特派員として法廷の記者席をもらって毎回傍聴している。 この公判について、すでにフラ…
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「強い国」を目指す高市首相は社会の問題を忘れているのではないか
新政権は発足したばかりだが、高市首相は海外において最も関心を集めている日本の首相と言っても過言ではない。それは女性だから。世界中の大手マスコミは高市首相を紹介する記事を掲載したり、ルポルタージュを放…
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フランス元法相の教え…死刑廃止は最も人道的な政治判断だ
2025年10月9日。私の人生において重要な式典に出席することができた。昨年2月に95歳で亡くなったフランスの元法務大臣、ロベール・バダンテール氏が国家的偉人の殿堂パンテオンに祭られたのだ。マクロン…
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自民党総裁選の討論会はただの「発表会」
自民党の総裁選で、5人の候補者の討論会を見て驚いた。なんと「討論のない討論会」だった。 「討論する」とは、異なる意見を戦わせること。相手の話を聞いた上で、異論を述べることだ。ところが、日本での…
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日本の新聞はどれも横並び…1面をもっと魅力的にしてほしい
フランス人から見て、日本の新聞の1面の見出しはすごく特徴があると感じている。とてもシンプルで、コンパクトで、最も重要な事実をまとめる見出しだ。その面では好感が持てるのだが、一方で、重要なニュースがあ…
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移民反対デモへの参加者は「外国人嫌い」より「生活苦」に不満
8月29日に「移民政策反対」デモを取材した。国際協力機構(JICA)の本部前で、「日本第一党」などの急進的な保守派の数百人が「JICA解体」「日本は日本人の国」「外国人はいらない」などと大きな声で訴…
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「年間10万人が蒸発する国」? 海外で発信される、日本についての誤情報
日本人の知らない日本、日本社会、そして日本文化がある。それは一部の海外記者や小説家が想像した日本だ。日本という国は非常に独特で、知っている欧米人は増えているとはいえ、割合はまだ低い。ただ、行ったこと…
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核兵器廃絶のために、アーティストへ呼びかけ
80年前に、アメリカが広島と長崎に原爆を落とした。世界中のマスコミには似たような慣習がある。何か重要な歴史上の出来事があると、10年後、20年後、30年後と、10年ごとに大きく報道するが、その間の年…
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参政党は欧州基準では、極右ではなく「超極右」
普段は日本の政治についてフランスではそれほど報道されず、関心があまりない。「日本の首相は誰?」と一般のフランス人に聞いたら、ほとんどの人は答えられないだろう。政治家ですら、日本の首相を知らない人も結…
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「インセル」は先進国の社会問題…政府は無視できない
パリに滞在中の先週、気になるニュースがあった。女性を殺害する計画を立てた疑いで、18歳のフランス人の男が逮捕された事件だ。大手マスコミが「インセル」のメンバーだと報道したことで驚いた。なぜなら、今ま…
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日本の学校では、AI授業より哲学の授業を
新聞を広げると必ずどこかの見出しに出てくる2つのアルファベット文字がある。それはAI(Artificial Intelligence=人工知能)だ。何でもかんでもAIで処理できる世界になりつつあり、…
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日本政府は少子化問題の現状分析と理解が不十分だ
日本の少子化問題に歯止めがかからない。昨年1年間に生まれた子どもは初めて70万人を下回った。さまざまな対策が実施されても、出生数は減少する一方だ。一体、なぜ日本人は子どもを産まなくなったのか。政府は…
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日本のコメ危機は海外でも関心が高い
「一体、日本で何が起きているのか」──。異常な事態なので、日本でのコメの危機については海外でも関心が非常に高い。日本で「お米がない」というニュースは「フランスで小麦のパンがない」と同じような、あり得な…
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フランス人アーティストは昔も今も日本に憧れている
パリに滞在中、イブ・シモンという歌手兼小説家に会った。一部の読者は覚えているかもしれないが、1970年代から95年ごろまで日本でも人気のあったフランス人アーティストだ。現在81歳のイブ・シモンは、な…
