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スージー鈴木音楽評論家

1966年、大阪府東大阪市生まれ。早大政治経済学部卒業後、博報堂に入社。在職中から音楽評論家として活動し、10冊超の著作を発表。2021年、55歳になったのを機に同社を早期退職。主な著書に「中森明菜の音楽1982-1991」「〈きゅんメロ〉の法則」「サブカルサラリーマンになろう」「大人のブルーハーツ」など。半自伝的小説「弱い者らが夕暮れて、さらに弱い者たたきよる」も話題に。日刊ゲンダイの好評連載をまとめた最新刊「沢田研二の音楽を聴く1980-1985」(日刊現代/講談社)が絶賛発売中。最新刊「日本ポップス史 1966-2023: あの音楽家の何がすごかったのか」が発売中。ラジオDJとしても活躍。

長嶋茂雄引退の丸1年後、「日本一有名な10文字」が湘南で誕生した

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1975年の桑田佳祐

 いよいよ「1975年の桑田佳祐」である。

「いよいよ」じゃねえよ。この年の桑田佳祐はまだアマチュアだろうが。しかし、その後「ニューミュージック」を超えて、日本音楽界最高の存在になっていく桑田佳祐だ。特別にアマチュア時代を追ってもいいだろう。

 時計を少し巻き戻して、前年74年の10月14日へ。長嶋茂雄の引退セレモニーの日だ。この日のことを桑田佳祐はサザンオールスターズ「栄光の男」の冒頭で歌っている。「♪ハンカチを振り振り あの人が引退(さ)るのを 立ち喰いそば屋の テレビが映してた」

 テレビを見ているのは、青山学院大学経営学部の1年生。18歳の秋である。

 ここからは桑田佳祐「ロックの子」(講談社)という、85年に刊行された本の巻末にある年譜から、刊行の10年前=75年の桑田佳祐を追う。

 この年のキーワードの1つ目。それは「湘南ロックンロール・センター」だ。地元の湘南で、桑田佳祐と、その友人で、DJとしても知られる宮治淳一が仕切る音楽イベントである。

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