更年期の女性に寄り添う新たな取り組み「FANCL MENOPAUSE ACTION」
人生100年時代の今、40代~50代のいわゆる更年期を迎えた女性にとって、心身の不調をいかに改善するかはその後の生活を左右する大きな問題だろう。
そんな中、ファンケルが行っている取り組み「FANCL MENOPAUSE ACTION」が注目を集めているという。
体と心の不調が続く
日本産科婦人科学会によると、更年期(メノポーズ)とは一般的に閉経前の5年間と閉経後の5年間を合わせた10年間を指す。
この間ホルモンのバランスが乱れがちになることで、めまい、動悸、ほてり、頭痛、腰や背中の痛みなどといった体の不調と、気分が落ち込む、イライラする、眠れないなどの心の不調が続き、これまで通りのことができなくなる無力感、誰にも相談できない孤独感に悩む方も少なくない。
「FANCL MENOPAUSE ACTION」は「更年期をひとりにしない。みんなの理解が支えになる。」をメッセージに、世界メノポーズデーの昨年10月18日にスタート。更年期世代の悩みに寄り添う取り組みとなっている。
40~50代女性の多くが更年期症状の不調や不安を抱えている
担当のコーポレートブランディング部・椎名由起さんは今回の取り組みを始めた背景をこう説明する。
「近年、社会課題として更年期への認識は高まっていますが、その一方で更年期の悩みを1人で抱えている人がまだまだ多いのが実情です。『正義感を持って世の中の「不」を解消しよう』という創業理念を掲げる弊社が更年期という社会課題に着目したのが、今回の活動のそもそものスタートとなります」
「弊社のお客様に40~50代女性が多いこと、そしてこの世代の女性の多くが更年期症状を自覚し、何かしらの不調や不安を抱えているというところから、心身ともに健やかに過ごせる環境づくりをサステナビリティのテーマに添って目指す思いで始めました。さらに、弊社は従業員の約8割が女性であることから、更年期の理解を広げることで女性の活躍を応援したいという思いも込めています」
当事者だけの課題で終わらせないことが大切
「FANCL MENOPAUSE ACTION」では女性の健康課題である更年期への理解を促すため「更年期に悩む妻が、今まで話せていなかった更年期の悩みを初めて夫に話す」というリアルな夫婦の対話を描いたWEB動画を配信しているほか、更年期の不調への対策を掲載したWEBサイトを公開。更年期世代の女性が心身ともに健やかに過ごせる環境づくりの構築を目指している。
こうした同社の活動に関して、日頃専門医として更年期に向き合い続け、今回の活動に賛同している産婦人科医の高尾美穂先生は、
「動画を見て思わず涙してしまいました。更年期に差し掛かり『この先どうなるんだろう?』『どう過ごしたらいいの?』と不安になる女性を数多く見てきたからこそ、周囲の理解がどれだけ大きな支えになるかを改めて知っていただきたいと思いました」
「多くの方にも更年期について理解していただき、当事者だけの課題で終わらせないことが大切だと思います。『FANCL MENOPAUSE ACTION』を通じて更年期についてみんなが当たり前に知っている社会になっていくといいですね」
とコメント、その意義を高く評価している。
更年期で日常生活に支障を感じている人は約8割
「FANCL MENOPAUSE ACTION」では活動の一環として昨年と今年の2回、更年期症状を有する40~50代女性とその家族を対象に更年期に関する調査を実施した。その調査結果によると、
●更年期によって日常生活に支障を感じている人は約8割おり、更年期で辛いと感じることは「いつまで続くのか不安に感じている」という出口の見えない不安と、世の中の更年期に対する認識の低さにより「理解されにくい」という状況。
●更年期によって支障を感じている人の約9割が更年期について「夫やパートナー」「友人」など誰か身近な人に相談したいと考えているが、その一方「更年期について相談することに抵抗がある」人が約6割。
●更年期症状を有する女性のうち9割以上が「更年期への理解が広がることで自身の支えになる」と回答。
となっている。
更年期について話すことが安心感と前向きな関係性の構築につながる
更年期と夫婦の関係性に焦点を当てて実施した今年の調査結果では、
●更年期世代の夫婦の65%が「平日の会話は1時間未満」とし、内容は夫婦ともに「子ども」に関することが最も多いが、男女別では女性が「体調・健康」「子ども」なのに対して男性は「体調・健康」よりも「週末の予定」「趣味・娯楽」が高く、その差が浮き彫りに。
●更年期について会話をする前は「夫が理解してくれている」と回答した女性は半数以下。男性も更年期を「理解している」と回答したのは4人に1人。しかし、会話をすることで全ての女性が「理解してもらえた」、男性の96%が「理解できた」と状況が大きく改善へ。
●女性の74%が更年期の話題を「話しにくい」と感じ、その背景には「どうせ理解されない」との思いが。また、女性の56%が更年期への理解が十分でないことで夫婦間の衝突を経験したと感じているのに対して男性は25%にとどまっており、男女間で認識に大きなギャップがあることが明らかに。
●更年期について会話後、女性の68%が「気持ちが軽くなった」と心の負担が和らぐ結果に。さらに、90%以上が「今後も会話を続けたい」と希望し、会話が安心感と前向きな関係性の構築につながることが示された。
との結果が得られた。
更年期に悩む女性と周囲の人が寄り添える環境づくりを
2回の調査結果について前出の椎名さんは、
「調査結果からご夫婦で更年期に関して会話する機会を持つことで、男性側の更年期の理解度がすごく大きく改善していますし、それが女性側の安心感や悩みの軽減に大きく関わっていることが確認できました。これはとても大事なことで、今後も更年期に悩む女性と周囲の方が寄り添える環境づくりのお手伝いができればいいですね」
と語っており、今後は企業や学校、自治体などとコラボすることでさらに活動の輪を広げていきたいとしている。
「昨年、活動をスタートしてすぐ『こういうサイトを待っていた』『とても役に立った」などのお声を半年で1000件以上もいただくなど手応えを感じています。お客様の中には男性の方も多く、更年期というと女性だけのものと思われるかもしれませんが、実は男性でも悩んでいる方が少なくないのです。男女限らず更年期という健康課題があることを知ることで、もしかしたら不調かな?とパートナーや身近な人を想い、配慮できるようになること、そして、相談してみようかなという気持ちになることを、活動を通して発信して良ければと思います。また、肌や健康のことに向き合っているファンケルの直営店舗や電話窓口でもご相談をお受けし、サポートしていきたいと考えています」(椎名さん)
「FANCL MENOPAUSE ACTION」がこれから先どれだけ大きく育っていくのか、しっかり見守っていきたいものだ。
■提供:ファンケル「FANCL MENOPAUSE ACTION」
