「GⅢ椿賞争奪戦」11日(木)~14日(日)開催! 伊東温泉競輪場
深谷知広を筆頭に南関自在カルテットが師走の伊豆を駆け抜ける
師走恒例の南関東のビッグレースは今年で75周年となる伊東温泉競輪の記念開催「GⅢ椿賞争奪戦」。今回は南関、中国勢の強者らがズラリと顔を揃え、好メンバーにファンの声援も最高潮に達しそうだ。
今年の椿賞争奪戦はまさに好脚が集結する。
今月後半までS級S班に在籍するスター選手が3人も出走、そしてトップランクで疾走し続けた地元のスター、深谷知広がシリーズリーダーを務める。
深谷は膝のけがを抱えながらも、11月小倉競輪祭の最終レースまでKEIRINグランプリ出場を争った。結果は伴わなかったものの、先行一筋から位置取り巧みに豪快なマクリを繰り出し、⑥③⑥①②と3度車券に貢献するキレのある走りを披露した。
ここは地元だけに、引き続き、南関の総大将として他を牽引する。
援軍は南関のガード役として名を轟かせる猛者トリオが揃った。
岩本俊介は2年連続S班を逃したが、今年1年間、トップクラスを走った経験が今後に生かされるのは間違いない。
競輪祭の①⑨⑧①③の2勝も気迫溢れるレースぶりだった。
レースセンスが光るのは和田真久留だろう。11月、GⅢ小田原記念の①①②の勝ち上がりで、4連対となる準優勝が目に焼きついているファンも多いはず。
深谷、岩本と南関ラインの場合、岩本との前後はわからないが、対戦相手には脅威だ。
曲者として定評がある佐々木真也と簗田一輝は南関の注目の存在。
佐々木は自在な位置取りから時にタテ脚を発揮して、敵を攪乱するシーンもありそうだ。
清水裕友&松浦悠士のS班+ダッシュ王 河端朋之の中国勢
充実のメンバーが揃ったのは中四国だろう。S班の清水裕友、松浦悠士の2枚看板は強烈だ。
積極策が減っていた清水だが、競輪祭では思い切りがいい本来の動きが目についた。ケガの痛みを抱えていた松浦は競輪祭4日目のダイヤモンド賞を勝ち、キレが戻った。
この2人にとってダッシュ王の河端朋之が参戦するのは好材料。
離れずに追走できればチャンスが巡ってくる。さらに、同乗したらラインを固めてくれる岩津裕介と橋本強の存在は心強い。
2周駆けもヘッチャラ!中野慎詞が引っ張る北日本勢
北日本も面白い。先陣を切るのはナショナルチームでも活躍する中野慎詞。
誰がマークしてもブンブン駆ける。伊東は周長333メートルの短走路で2周前からの先行もヘッチャラだろう。
これを追走するのはしぶとさでは名うての永沢剛、成田和也、飯野祐太ら。競輪祭ではあまり見せ場を作れなかった3人だが、前が中野なら話は別。ライン決着の可能性も高い。
関東はタテもヨコも一目おかれる森田優弥に注目したい。
ライン分断もまったく苦にしないから、対戦相手にとっては嫌な存在だ。ポイントは杉森輝大らと連係がうまくいくかどうか。
九州は山田英明と伊藤旭に期待がかかる。
山田は四日市記念で準優勝、競輪祭決勝に進出するなどタイトルを狙える男といわれた状態に戻っている。伊藤は前橋で行われたGⅠ寬仁親王親牌を優勝した嘉永泰斗に続く九州の若手の一人。
九州勢は単騎戦が多く、山田と同乗しても連係するかわからないが、どちらも一発を秘めているから要チェック。
近畿は盛り上がる福井勢の一人、小森貴大、自在性発揮で上位に食い込む三谷竜生、山本伸一らの動きがカギを握る。
果たして、深谷の南関勢を中心に、師走の伊豆でどんなドラマが繰り広げられるか。
■提供:伊東温泉競輪「GⅢ椿賞争奪戦」11日(木)~14日(日)開催
