トランプと宗教勢力(2)「福音派」加藤喜之著|時代ごとに強まっていった宗教勢力の政治化への動き
支持率急落が伝えられる米トランプ大統領だが、変わらぬ岩盤支持層が宗教保守の福音派だ。
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「福音派」加藤喜之著
トランプ政権の岩盤支持層といわれるのがキリスト教福音派。いままでは「敬虔なキリスト教徒」といわれた代表的な存在だったが、いまでは“聖書を誤りのない神の言葉として絶対視する超保守派の代表”とされる。本書はその簡明な解説書としてベストセラーになった。著者はアメリカでキリスト教神学の博士号を取得した宗教学者。
アメリカの分裂の起源はいまから100年前の1920年代にあるという。当時の宗教界は聖書を絶対視していたが、学界では進化論や近代科学が主流となり、それが教育にも反映されつつあった。これに宗教界が反発したのが今日の起源というわけだ。しかしここで一気に現在のような事態になったわけではない。第2次大戦後にテレビ伝道師のビリー・グラハムが大衆的な人気を得て後の大統領ニクソンとつながる。ウォーターゲート事件でニクソンが失脚したあとも、今度は民主党で福音派のジミー・カーターが大統領に当選するなど、宗教勢力が政治化する動きが時代ごとに強まっていった。このプロセスをこれまで知られなかった福音派内の人物やできごと中心に紹介している。 (中央公論新社 1320円)


















