千葉と静岡で豪雨が相次ぐのはなぜ? 気象予報士に聞いた「雨が多い地域」と「災害が多い地域」の違い
台風や記録的な大雨が発生するたびに、ニュースで目にする「千葉県」と「静岡県」。今年も両県の豪雨が大きく報じられたが、そもそも、この2県は全国的に見ても雨が多い地域なのだろうか。実は、年間降水量が多い静岡県に対し、千葉県は必ずしも雨が多いわけではないという。それでも豪雨が発生するのはなぜなのか。
千葉県では、8月13~14日に「令和8年8月千葉豪雨」が発生。柏市では10月8日時点で死者1人、負傷者6人、住家被害337件が報告されている。船橋市でも道路冠水189件、道路陥没23件、住家の床上浸水23件、床下浸水59件などの被害が出た。
静岡県でも今年は複数回の大雨が発生。6月2~3日には台風6号で一部住宅の浸水や鉄道線路への土砂流入、同24~27日には台風7号と梅雨前線で住宅浸水や道路通行止めが報じられた。9月6~7日には秋雨前線の影響で、伊豆市天城山では24時間雨量356.5ミリを記録している。
千葉県は太平洋に突き出した房総半島、静岡県は太平洋に面して背後に高い山々がある。こうした地形は大雨の降りやすさにどう関係しているのか。実際に両県は全国的に見ても大雨が降りやすい地域なのか。それとも近年の災害による印象が強いだけなのか--。ウェザーマップの気象予報士・津田紗矢佳氏が言う。
「静岡は全国的に見ても、1年間に降る雨の量が多い方です。気象庁がまとめている年間降水量の分布を見ると、静岡のほか、九州や四国、紀伊半島などの太平洋に面している地域では、南からの湿った空気の影響で雨雲が発生しやすく、雨の多い地域として知られています」
とくに静岡県は、南側が海に面し、北に高い山があることが大雨の発生しやすさと関係しているという。
「雨のもととなる湿った空気は、南からやってきます。南からの暖かく湿った空気が静岡県の北の山にぶつかって上昇し、雲が発生して雨を降らせます。また、静岡県では局地的な前線が発生し、夜間や早朝に大雨が降ることがあります。この前線は、北の山地からの冷たい空気と南の海からの暖かく湿った空気がぶつかることで生まれ、極端な大雨につながることがあります」(津田紗矢佳氏)
「令和2年7月豪雨」でも、この局地的な前線が発生していたという。
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