著者のコラム一覧

保阪正康作家

１９３９年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。２００４年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史　縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く歴史が暗転するとき』（講談社）として好評発売中。

保阪正康日本史縦横無尽

シリーズ「占領下の日本社会」（36）父・大久保利通の暗殺に遭遇した牧野伸顕は、なぜ戦犯法廷に怯んだのか

公開日：2025/12/05 17:00　更新日：2025/12/05 17:00

犬養毅首相を弔問する牧野伸顕内府（手前左）（1932＝昭和7＝年5月16日）／（日本電報通信社撮影）

　天皇側近の牧野伸顕に最も近い立場の閣僚といえば、むろん吉田茂である。吉田は牧野の女婿であり、日常的にも牧野とは連絡を取り合う同志でもあった。その吉田が、幣原喜重郎内閣のもとで浮上した、このような「勅令案」で戦犯を裁こうとしているのだが、と牧野に相談したことは想像に難くない。果た…

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【連載】保阪正康日本史縦横無尽

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