著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

故・宝田明さんが語った少年時代の壮絶体験「戦争なんて愚かなことはやっちゃだめですよ」

公開日: 更新日:

ゴジラ-1.0」が話題ですが、1954年の第1作の「ゴジラ」に主演されていたのが宝田明さんです。20年以上前にトミーズの「はらぺこ亭」(関西テレビ)でゲストに来ていただきました。

「ゴジラファン」としては宝田明さんが来られるということでドキドキ・ワクワク。文字通りの「銀幕の大スター」で昭和を代表される俳優さんでしたから、お迎えするスタッフも緊張気味でしたが、楽屋に入ってこられた宝田さんは自分よりもはるかに若いスタッフに姿勢を正して「おはようございます。宝田明です。今日はよろしくお願いします」と頭を下げられ笑顔で挨拶されて、スクリーンで見るままの明るさと華やかさに加えて、スタッフに対する敬意が伝わってきて、うれしくなったのを今でも覚えています。スターの方はみなさん、礼儀正しく腰の低い方ばかりですが、その中でも特に印象に残っているほど、一瞬で垣根を消し去ってくださいました。

■「主演はゴジラだよ!」

「ゴジラ」の撮影初日、スタッフあいさつで「主演の宝田です」と言った瞬間、ベテランの照明スタッフから「主演はゴジラだよ!」といきなり本気でツッコまれたそうです。これまでにない「怪獣映画」で、人間の撮影シーンの時にはまだゴジラができておらず、誰もどんな怪獣かということを知らないままということで現場はピリピリされていたそう。撮影が始まり、ゴジラが現れるシーンでも「身長が50メートルあるから、あのあたり(50メートルぐらいの高い所)を見てセリフを言うように」とだけ言われて目線が「低い低い!」「高すぎる!」と何度も注意をされ「実感がないから大変でしたよ」「人間の撮影が終わってもゴジラがどんなものかわからなくて、映画が完成して初めて、こんなすごい怪獣を相手にしてたんだと思ってなんか不思議な気持ちでしたね」と当時を振り返って笑っておられました。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党・神谷宗幣代表が街頭演説でブチまけた激ヤバ「治安維持法」肯定論

  2. 2

    「自公過半数割れ」後の大政局…反石破勢力は「高市早苗首班」で参政党との連立も

  3. 3

    元小結・臥牙丸さんは5年前に引退しすっかりスリムに…故国ジョージアにタイヤを輸出する事業を始めていた

  4. 4

    自民旧安倍派「歩くヘイト」杉田水脈氏は参院選落選危機…なりふり構わぬ超ドブ板選挙を展開中

  5. 5

    「時代に挑んだ男」加納典明(25)中学2年で初体験、行為を終えて感じたのは腹立ちと嫌悪だった

  1. 6

    トップ清水賢治社長に代わったフジテレビの“アニメ推し”が目に余る

  2. 7

    参院選和歌山「二階vs世耕」は血みどろの全面戦争に…“ステルス支援”が一転、本人登場で対立激化

  3. 8

    参政党が消せない“黒歴史”…党員がコメ農家の敵「ジャンボタニシ」拡散、農水省に一喝された過去

  4. 9

    長嶋茂雄さんの引退試合の日にもらった“約束”のグラブを含めてすべての思い出が宝物です

  5. 10

    遠野なぎこさんは広末涼子より“取り扱い注意”な女優だった…事務所もお手上げだった