あの落合博満さんが「オラーッ!!」と激昂…僕の“完璧な球”は三冠王打者の逆鱗に触れた
元ヤクルトのギャオス内藤氏による「ギャーギャー言わせていただきます」(第4回=2011年)を再公開
日刊ゲンダイではこれまで多くの球界OB、関係者による回顧録、交遊録を連載してきた。
当事者として接してきたからこそ見える、あの大物選手、有名選手の知られざる素顔や人となりが記されており、当時の空気や関係性がありありと浮かび上がってくる。本企画では、そうした一編を過去の連載の中からピックアップ。あらためて掲載する。
今回は落合博満氏について綴られた、元ヤクルト・ギャオス内藤氏による「ギャーギャー言わせていただきます」(第4回=2011年)を再公開。年齢、肩書などは当時のまま。
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ビックリしました! 三冠王打者が鬼の形相でマウンドのボクに向かって怒鳴り上げたのです!
落合さん(博満=現中日監督)とは現役時代、何度も対戦しました。三冠王を3度獲得した強打者ですが、あくまで対戦相手。ビビったら負けだと思って必死でした。
ミーティングでは“落合対策”として、「内角にストレートを投げ込んで、のけぞらせるようにしろ」と指示も出ていました。本当に当ててはいけませんが、当てるくらいの気持ちがないと、ボールが甘く入ってしまうんです。落合さんは、失投は絶対に見逃しませんでしたからね。