医学部に進学した息子のために老後破産したエリートサラリーマンの懺悔
【第2回・前編】息子を医学部に入れたために家庭が崩壊 東南アジア現地法人の元社長・Bさんの場合
「人生100年時代のロールモデルがいない」――退職後のサラリーマンが迷走している。キャリア、居場所はリセットされ、年金不安時代は資産形成も「自己責任」。「人手不足」の号令の下、今日もシニアは働き続ける。『副業おじさん』『過労シニア』のルポライター・若月澪子が、奮闘し続ける令和シニアの素顔を追う。
◇ ◇ ◇
■失敗の原因は「身の丈に合わない背伸び」
「今思えば、身の丈に合わない背伸びをしたことが、大きな間違いでした」
こう話すのは電子部品メーカーの営業マンだった神奈川県在住のBさん(62)。少し薄くなった白髪交じりの髪、ラフなジャケットを羽織る、眼光の鋭いシニアである。
かつてBさんは東南アジアの現地法人で社長を勤めていたというエグゼクティブなビジネスマン。華やかな駐在員ファミリーとしての生活を謳歌した後、一人息子は医学部に入学。Bさんには、悠々自適のセカンドライフが待っているはずだった。
しかし、今のBさんは無職で貯蓄もなく、家庭は崩壊。一体、Bさんに何があったのだろうか。
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