掛布雅之が示した阪神スター選手としての矜持 現役晩年はトラブルもあったけど…
安藤統男さん(当時一軍守備コーチ=現評論家)の推薦もあり、テスト生同然で入団。物凄い練習量で掴んだ4番へのこだわり、スター選手としての責任感はもちろん、故障にも強い男でした。試合前に「今日は少し腰が良くないですね」と言いながら、試合に出るのは当たり前。ヘルペスが体中に出たこともありました。奥さんから「試合には出られないと思います」と連絡を受けたほどでしたが、体を包帯でグルグル巻きにして激痛に耐え、試合に出た。打てない時にマスコミから批判されても、「田淵(幸一)さんを見てきましたから」と報道にクレームをつけることもありませんでした。
写真誌のターゲットになることも多かった。遠征先の繁華街で写真誌に直撃されて掛布が激怒。カメラマンのカメラを奪って宿舎に持ち帰り、私が対応に追われたこともありました。
87年には飲酒運転で逮捕。久万オーナー(当時)が「欠陥商品」と発言するなど、現役の晩年はトラブルもありました。ただ、普段の酒の席は陽気そのもの。ウイスキーやブランデー、何でも口にし、酒も強かった。カラオケも結構好きで、ムード歌謡が「十八番」でした。


















