日本ハムの織田翔希「ドラ1強行指名」に現実味 米挑戦を揺るがす制度変更が“付け入る隙”になる
「ひょっとすると、あの球団が強行指名するんじゃないか」
22日に迫ったドラフト会議を前に、球界ではこんな声が浮上している。
ターゲットは米球界挑戦を表明した横浜高の最速157キロ右腕、織田翔希(18)。「あの球団」とは日本ハムだというのだ。
日本ハムといえば、2006年に巨人と相思相愛といわれたHONDAの長野久義を4巡目で強行指名し、同じく11年には巨人入りを熱望した東海大・菅野智之を1位指名。抽選で交渉権を得たものの、ともに入団を拒否された。それでも翌12年に今度は、メジャー挑戦を表明した花巻東の大谷翔平を1位指名。粘り強い説得の末に入団にこぎつけた。
とはいえ、今回の織田は、進路表明時に家族や横浜の村田監督も含めキーパーソンが揃って18歳の夢を後押しすることを明言。その決意を覆すのは困難との見方が強い。
「ただし、付け入るスキはあります」と言うのは、某セ球団のスカウトだ。
「織田は会見で、『マイナーリーグもそうですけど、大学の方も考えております』と話した。一見、進路の選択肢を広げた発言に見えて、その実はMLBと米選手会の労使協定が12月1日に失効することを懸念していると聞きました。労使交渉が決裂すれば、球団側が選手との契約交渉などを停止するロックアウトに突入する可能性がある。織田が米球団と結ぶことになるマイナー契約は対象ではないが、事をややこしくしているのが、MLBの機構側が国際ドラフト導入を提案していることです」
米選手会は、機構側の提案が実現すれば、初回の国際ドラフト会議の開催は早くても27年9月、遅ければ翌28年3月までズレ込むことになり、選手のプロ入りが大幅に遅れると反発している。米専門誌「ベースボール・アメリカ」も今月5日、「国際アマチュア選手がいつ契約できるのか、具体的な時期は決まっていない」と報じた。
米在住ライターがこう言う。
「国際ドラフト導入案と関連して、従来なら織田が対象となる来年1月15日からの国際アマチュア契約がこれまで通り実施されるかは不透明。大学に進学したらしたで、別の問題が生じる。米国のドラフトは下位球団に優先的な指名権が与えられる。織田が希望する球団に行けるとは限りません」
しかも、米国の4年制大学に進めば、現行制度では3年次終了か21歳到達までMLBドラフトの対象から外れる。08年6月生まれの織田の場合、指名資格を得るのは早くても29年。米球団と契約できるまで3年近く待つ可能性がある。
「2年制のカレッジ(短大)に入学すれば、現行制度では1年間の在籍を経て、2年後の28年MLBドラフトの指名対象になる。しかし、今回の労使交渉でMLB機構は、28年ドラフトから指名資格を9月1日までに20歳以上かつ、高校卒業から2年以上経過した選手に変更する案を提示している。これが実現すれば織田の指名は4年制大学に進学するのと同じく、29年になります」(前出の米在住ライター)


















