73歳・マンション管理員 哀愁の日々
-
マンション管理人を「何でも屋」と勘違い? 逆切れするモンスター住民の実態
米メジャーリーグの試合をテレビ観戦しているとわかるが、審判は絶対的な力を持っている。明らかな誤審のシーンでも、多くの審判は「なんか文句あんのか?」という態度。選手が不服を唱えれば、すぐに「退場」を宣…
-
24時間対応は当然の身…「時間外」や「権利」なんて口が裂けても言えません
マンション管理会社はほぼ毎月、定期的に自社が管理するマンションの管理員を集めて、定例の講習会を開く。そのあとは食事をしながらの懇親会となるのだが、宴もたけなわになると「管理員仲間」の話題のほとんどが…
-
フロントマンの「臨機応変な対応」の指示は「責任はオレがとる」とセットでなければ…
「ベンチがアホやから」 かつて、プロ野球の投手がそんな言葉を吐いた。所属チームの監督、コーチの無能ぶりに「やってられない」と業を煮やしての発言だった。これは一般社会でも言えることで、とくに会社…
-
感謝の印の3万円に1万円の利子がついて戻ってきた? “地味仕事”の現場で心の交換
コロナ禍といわれて久しく、2年ほどで終息するかと思えばまだ続いている。 そのコロナつながりの話なのだが、誤算と言えば誤算な「望外なできごと」があった。それは当市の地域版に出ていた、マンション…
-
「上司を呼び捨てにできる会社に行かはったら?」フロントマンのこの言葉に耳を疑った
テレビを見ていたら、50歳の女性タレントが、亡くなった母親について、終始「お母さんが、お母さんが」と語っていた。彼女の母親に対する思いにケチをつけるつもりはないが、なぜ「母が……」と言えないのか、ち…
-
清掃員が口にした勤務時間内の「こっちの都合もある」って何だ?
以前にも紹介したが、わたしたち夫婦が出会った清掃員さんは、なんだか妙に虫に不思議な縁があった。木村さんもそうだった。男にも勝る体躯をしていたにもかかわらず、手すりの上にアゲハチョウの幼虫がいるのでど…
-
「部下」にとっての「良き上司」は出世とは無縁? ゴキブリが卵を産みつけた防寒服エピ
マンション管理員は「通い」と「住み込み」に大別される。どちらもマンション管理会社に雇われている。わたしたちのような住み込み管理員は、いわば「社宅もどき」に住む平社員なのだ。 管理員の直属の「…
-
住民から「コレ呼ばわり」された管理会社フロントマンを擁護したが…
マンションは言ってみれば、人種のるつぼ。玉石混交とでも言おうか、こちらの心が洗われるような人格者もいれば、その逆のようなひともいる。周囲から「モンスター住民」とうわさされるご仁などは、まさに後者の典…
-
住民が滞納した管理費の督促って、マンション管理員の仕事なの?
マンション管理組合の組合員である住民は、管理費などを支払わなければならない。そしてその回収業務は建前上、管理組合が行うことになっている。 ■理事長とフロントマンの悪知恵にまんまと… 管…
-
管理会社の「フロントマン」ってナニするひと? 国家資格も管理運営能力には差が…
マンションという言葉が法的に認められたのは、実は最近のことだ。いまでこそマンションといえば、誰もが高層住宅をイメージするが、それまでは法的にも「集合住宅」と呼ばれていた。 しかし、その空間に…
-
マンションの資産価値を下落させる「悪意の住民」の意外な正体
マンションの劣化を防ぐためには、日ごろの清掃が欠かせない。この清掃だが、管理会社の質、派遣されてくる清掃担当者の質によって大きく変わってくる。清掃は管理員ではなく、専門の清掃員の業務だが、清掃が行き…
-
迷惑駐車1台につき1000円! 気持ちはわかるけどその要求は「不当」です
マンション住民で組織する自治会ではさまざまな議題が持ち上がる。 あるマンションの管理員時代のこと。住民の自転車の台数が増え、2段式駐輪機を設置しようという議案が持ち上がったが、総会で否決され…
-
有給休暇を終えて帰宅すると「代行者」が入れ替わっていた!
正確に言うとマンションの管理事務所と管理員室は違う。つながっているとはいえ、管理事務所はいわばオフィス、管理員室は私邸なのだ。当然ながら、そこは住み込みの管理員夫婦の居住空間であり、もちろん寝室でも…
-
連れ合いを亡くした高齢住民の激変ぶりが痛々しい!
「15万円入りの封筒がドアポストに入っていた」 前回、マンション住民の末吉さん宅に、身に覚えのない現金が投げ込まれていた「事件」を紹介した。令和の鼠小僧の出現か? そんな思いが、管理員であるわ…
-
マンション管理員の仕事には「老老介護」も含まれるのか?
マンションの専用使用部分であるアルコーブやポーチの拭き掃除は、その専用使用者(=住民。賃借人も含む)がしなければいけないことになっている。 だが、それを管理会社から派遣された清掃員、あるいは…
-
「死ぬまで働く」と決意も…ときには“打たれっぱなしのサンドバッグ”状態
ご存じ、団塊の世代は、平成21年前後をもって定年を迎えている。 つい先ごろでは、65歳をもって定年としていたところもあったようだが、実質的にはこのご時世、雇用延長よりは雇い止めや勧奨退職をお…
-
朝、ガス警報器が鳴り響いた! ひとり住まい老人宅で起きた“緊急事態”の顛末
マンション住人の田村さんは、ひとり住まいのご老人で、かなり年配の男性だった。階下に住んでいる玉垣さんの言によると、朝、警報ベルが鳴っているのを聞きつけ、田村さん宅に行ったところ、誰もいない。ベルは住…
-
「排水口に水が流れて行かない!」トラブルで自説を曲げない高齢住民にトホホ
女房が買い物に出てしまったので、部屋に入れない。だから、一瞬だけ鍵を貸してほしい、と言ってくる住民がいる。 言うまでもなく、分譲住宅の管理員は賃貸住宅のそれとはまったく違う。住戸の鍵を持って…
-
管理員室の真実…壁やカーテン、襖の類は埃だらけでまるで煮しめた昆布色だった
いまの時代、住み込み管理員のいる物件なんてあるのかと思う人がいるかもしれない。 確かに減ってきてはいるが、ゼロではない。わたしたちがこの業界に足を踏み入れた頃はまだその半数近くが住み込みだっ…
-
「コソキワ」の気概がなければこの仕事はやめておいたほうがいい
マンション管理員ということは、集合住宅という大きな入れ物のなかに住まう人々の居住性をいかに快適にするか、そしていかに気持ちよく住んでもらうかに腐心し、それを実践する立場にある。その守るべきルールを「…