「備蓄米ブーム」が完全終了…“進次郎効果”も消滅で、店頭では大量の在庫のお寒い現状
フィーバーは、すっかり過去のものとなった。
小泉進次郎農相が今年5月の就任直後に随意契約による備蓄米放出を表明し、「5キロ2000円」の価格は巷で大きな話題となった。江藤前農相が放出した入札備蓄米の流通が遅れていたこともあり、就任からわずか10日ほどで店頭に並んだ時は、テレビでも大きく取り上げられた。低迷する石破内閣の支持率も一時的に盛り返し、自民党内からは「進次郎サマサマ」との声も聞かれたほどだ。
しかし、日刊ゲンダイ記者が今月12日に都内のスーパーを訪れると、当時の熱狂がウソのようだった。2000円の備蓄米が店頭に並ぶとのことで開店前に駆けつけ、17番目の整理券を入手。午前9時の開店直後に入店し、あっけなくゲットできた。それどころか、約300袋入荷したという備蓄米はかなりの数が余っており、多くの客は目にとめることさえなかった。
実際、大手コメ卸売り関係者も「備蓄米が出回ったことで手に入りやすくなったとはいえ、一時期ほどの需要はない」と話す。