オレが立浪和義にコンプレックスを抱いた深層…現役時代は一度も食事したことがなかった
スター選手だった立浪和義は、星野仙一監督から特別扱いを受けていた。監督自身がクジで引き当てたこともあり、お気に入りの選手だった。俺への接し方とは、態度や言葉の言い回し、全てが違った。
星野監督2次政権時の1999年の夏のことだ。
東京遠征中に関川浩一、立浪とともに星野監督から呼び出しを食らった。チームはその年、優勝したが、8月終了時点で2位巨人とはわずか3ゲーム差。緊迫した試合が続いていた。
当時の宿舎だった赤坂プリンスホテルの監督部屋をノックするや、
「おまえらの顔なんて見たくねえ。二軍に行け!」
と、大声で怒鳴られた。
俺はその年、一軍のレギュラーとして、調子が悪いなりにも本塁打王のタイトルを争っていた。納得がいかなかったが、当時の星野監督に反抗することなど、できるはずがない。翌朝、二軍行きの荷物をまとめてロビーに下りたが、立浪はいつまで経ってもやってこない。マネジャーに「タツは寝坊してるんじゃないですか?」と尋ねると、バツが悪そうにこう言った。